コラボが大量解雇狙う
偽装請負 批判逆手 労働者に犠牲
厚労省に小池議員 「大企業に雇用求めよ」
偽装請負を繰り返し事業停止命令と事業改善命令を受けていた製造請負大手の「コラボレート」(大阪市北区)が労働者を大量に解雇しようとしていることが十日、明らかになりました。
事態を重視した日本共産党の小池晃参院議員は同日、厚労省にたいし、違法労働をただすために行政指導した結果が、多くの労働者の解雇につながるとしたら重大問題だとして「全事業所の実態を急ぎ調査し、東芝はじめ大企業に直接雇用するよう求めるべきだ。一人も路頭に迷わせることがあってはならない」と要請しました。
雇用対策法は、一事業所で一カ月間に三十人以上の離職者をだす場合、職業安定所に大量雇用変動届および再就職援助計画の提出を義務づけています。十月度の提出状況がまとまるのは来週ですが、厚生労働省によると十日までに全国で十カ所以上のコラボレート事業所から、大量雇用変動届などが提出されています。
コラボレートは、大手派遣会社クリスタルグループの中核企業。同社の八十四事業所が、実態は製造業への労働者派遣であるのに請負を装う違法労働をくりかえしていたとして先月三日に大阪労働局から一カ月から二週間におよぶ事業停止と事業改善命令を受けていました。
コラボレートは同日、製造業構内での請負を全面撤退すると表明、発注先である製造業メーカーに対し、労働者派遣への切り替えや直接雇用を要請するとしていました。ところが東芝はじめとした企業はコラボレートとの契約を解除。コラボレートは、そのしわ寄せを労働者に押しつけ、解雇しようとしています。
東芝の工場で請負として働いていたコラボレートの社員は「東芝から契約を解除されたのでコラボレート内の別の契約先に行くか、辞めるか、別の請負にいくかしてほしい」と迫られたといいます。
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