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全国に治療体制を
慢性疲労症候群 患者が厚労省に要請

2007年8月29日(水)「しんぶん赤旗」より

 慢性疲労症候群(CFS)の患者五人が二十八日、厚生労働省に、全国どこでも治療が受けられる体制の確立などを要請しました。日本共産党の小池晃参院議員が同席しました。厚労省の担当者は「患者のみなさんの話を聞くのは初めての機会なので、よく聞いて検討したい」と答えました。

 慢性疲労症候群は、原因不明の強い全身倦怠(けんたい)感や微熱、頭痛、抑うつなどの精神神経症状が長期間続き、健康な社会生活が送れなくなるというものです。日本国内に約三十八万人の患者がいると推定されています。

 要請では、専門医が少ないために診断されるまで時間がかかったり、適切な治療が受けられず、病気を長期化させている実態があることを指摘。また、失業したり長時間働けないために経済的に困窮する患者が多いことや、社会的な認知度が低いために周りの理解を得られず、「怠けている」と思われるなど二次的な苦痛を受けているといった問題があると示しています。

 そのうえで、(1)全国どこでもCFS治療が受けられる体制の確立と、医療従事者・国民全体に認知キャンペーンを実施する(2)障害者手帳の交付、障害年金の判断基準の地域差の是正(3)厚生労働省にCFS研究班を発足させ、病因や病態の解明、診断法・有効な治療法を確立し、有効な薬剤を速やかに保険適用する―を政府に求めています。

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