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難病医療費 制度見直し延期せよ党国会議員団 厚労省に申し入れ2003 年 9 月 11 日「しんぶん赤旗」より
難病医療費制度について十日、日本共産党国会議員団は「十月からの負担見直し実施の延期」「患者の負担増の撤回」などを求めて、厚生労働省に緊急の申し 入れを行いました。日本共産党は小池晃、井上美代両参院議員が要請。厚労省側 は田中慶司・健康局長と藤井充・同局疾病対策課長が応対しました。 小池議員が「北海道では八月三十一日現在の更新申請受理件数が 35. 3 %にとどまっており、このままでは十月実施に間に合わない患者が多数でます。実施の延期をすべきだ」と求めました。 厚労省側は「九月までに申請された分で、十月実施に間に合わない患者については都道府県の判断で救済するような対応もとれるでしょう」とのべました。 患者の家族全員分の所得証明を求める県がある問題で厚労省側は「患者に不要な負担をかけないようにしたい」と回答しました。 「災害等による所得減少」で自己負担が軽減されるとする問題で、厚労省側は「災害等」には「失業、長期療養も含める」と明言。党国会議員団は、この解釈を都道府県に徹底するよう強く求めました。 *申し入れ文書 十月からの難病医療費負担見直し実施の延期を求める緊急申し入れ厚生労働省は十月から難病医療費公費負担制度(特定疾患治療研究事業)を見直し、新たに収入に応じた自己負担を導入することや、「軽快者」を公費負担の対象外とすることを決めた。 新たな自己負担について、坂口大臣は「無理のない範囲内で」と国会で答弁したが(三月二十五日参院厚労委)、決定・通知された自己負担額は「無理のない範囲」とは到底認められない。負担上限額は通院で現行月二千円から最高で五倍以上の大幅な引き上げとなり、九八年の自己負担導入時と同様に深刻な受診抑制が起こるおそれがある。しかも自己負担額について本人のみの所得ではなく生計中心者(家族も含む)の所得を基準としていることは、難病患者の自立に逆行するものである。 また、見直し決定の通知から実施までわずかの期間しかなく、手続きにあたって重大な混乱が生じている。十月実施のためには今月中に全ての手続きが終わり患者の手元に医療証が届かなければならないが、北海道では八月三十一日現在の更新申請受理件数が三五・三%にとどまるなど、各地で手続きが間に合わない事態が予想される。これらの問題を起こした国の責任は重大である。 よって厚生労働省は緊急に以下のことを実施すべきである。 一、十月からの見直し実施を延期すること。 二〇〇三年九月一〇日 |
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