日本共産党の小池晃参院議員は二十六日、水戸市で茨城県内の介護保険事業者と懇談し、四月の制度改悪後の現場の実情を聞きました。党茨城県議団が主催し十九人が参加しました。
水戸市内のグループホームの代表の男性(58)は介護報酬の低さについて発言し、東京のある介護関連の企業から「グループホーム経営に苦しいなら買い取ります」というハガキが市内の事業者に送られてきたことを紹介。「厚労省が介護報酬改定でギリギリまで切り詰めた結果、倒産する施設を見こしてのハガキだ」とのべました。
制度改定の目玉となった「地域密着型の小規模施設」について発言したのは行方市のケアマネジャーの女性です。隣の潮来市のお年寄りが「地域密着型」のホームと契約し、四月に入所したところ、連絡の行き違いで「四月から他市からの施設入所には介護保険は認めません。サービス費用は全額自費負担です」と潮来市の担当者に言われたことを紹介しました。
つくば市の社会福祉法人の理事長は、大手介護保険事業者のヘルパーが月七回の十六時間勤務がありながら手取りで十二万円の給与であることを紹介しました。
小池氏は「厚労省が目玉にしていたものは、利用者の締め出しであったり、絵に描いたモチだったりと、だれもが受けられる介護をめざしてつくった制度が『介護を受けさせない』制度に変質している。みなさんの声を生かしていきたい」とあいさつしました。