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後期高齢者医療制度
保険証未達に抗議
厚労省に小池議員 混乱解消措置求める

2008年4月12日(土)「しんぶん赤旗」より

 後期高齢者医療制度で被保険者に保険証が届かない事態が相次いでいる問題で、日本共産党の小池晃参院議員は十一日、厚生労働省に抗議し、医療機関に生じる膨大な事務作業の軽減と、患者の受療権を確保するための措置を緊急に求める申し入れを行いました。


 保険証未達をめぐっては、病院窓口で患者が全額負担になる事態が起きています。厚労省は十日、旧保険証などで資格を確認できれば暫定的に原則一割負担で受診できるように求める事務連絡を都道府県に出しました。しかし、これによって医療機関では、確認作業など膨大な事務手続きの負担が予測され、混乱が続いています。

 小池議員は、応対した原徳壽保険局医療課長に対して「混乱の原因は千三百万人が新たな保険制度に入る大事業を、十分な準備もせずに行ったことにある」と抗議。

 緊急の措置として(1)旧保険証での患者の受診と、医療機関による保険請求を認める(2)旧保険証がない場合でも氏名、生年月日、住所による保険請求を認める―ように要求。そのための事務作業は行政が責任を持って負担するように迫りました。

 原課長は「旧保険証による保険請求は検討するが厳しい。医療機関に(保険の資格を確認する)負担はお願いするしかない」と回答。その上で「医療機関が広域連合に問い合わせた場合、被保険者番号と負担割合の情報を確実に出させる」と約束しました。

 小池議員は「このままでは保険証を持たない患者が全額自己負担を求められたり、診療をうけられない事態も起こりかねない」として、行政が責任をもって負担軽減の手はずをとるように重ねて迫りました。

 また、世帯主が後期高齢者医療制度に組み入れられて健康保険の資格を喪失する被扶養者約七万人について、国民健康保険への移行手続きがすんでいない場合、無保険状態になっていることを指摘。こうした患者と医療機関に負担がかからないように求めました。

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