原爆症認定集団訴訟の勝利と早期解決を求める市民集会「被爆者の願い〜その実現をめざして」が一月三十一日夜、東京都内で開かれました。
日本被団協、同訴訟全国弁護団連絡会、同・支援する全国ネットワークの共催。各地の原告や支援者ら約七百人が参加しました。この日の名古屋地裁判決でも国側が断罪されたことを受けて「政府は三度現行の被爆者行政が裁かれたことを重く受け止めよ」とのアピールを採択しました。
あいさつした日本被団協の藤平典代表委員は、「原爆被害を明らかにし被爆者対策を抜本的に改善させたい。非人道的な核兵器をなくすため、裁判を勝たなければならない」と強調。国民的な世論と運動を広げ、「一括解決を勝ち取っていきたい」とのべました。
名古屋地裁判決を受けて上京した愛知訴訟の原告三人が登壇。訴えが認められた甲斐昭さん(80)は「被爆者二十六万人を国に補償させるたたかい。みなさんとともにたたかっていく」と表明。訴えを退けられた二人が紹介されると、会場は大きな拍手に包まれました。
各地の原告も壇上に並び、「長く生き、判決を確定させるまで頑張る」(東京)「政府は放射能被害を認め補償を行え」(熊本)と訴えました。
日本共産党の小池晃参院議員や自民、公明、民主、社民の各党代表があいさつしました。
認定基準見直しに全力
小池参院議員があいさつ
日本共産党の小池晃参院議員・党被爆者対策委員会責任者は一月三十一日、東京都内で開かれた原爆症認定集団訴訟の早期解決を求める市民集会であいさつしました。
小池氏は、同日の名古屋地裁判決について「勝負あった」と強調。「厚労相が(この間の裁判の)十連敗の重みを受け止めるよう迫っていきたい」とのべました。
被爆者の証言と願いは世界に広がっており、大義あるものだと強調。「認定基準の見直し、認定行政の抜本的転換、核兵器廃絶をめざしてたたかい続ける。認定問題解決の一点で、党派を超え、国会内で取り組みを強めたい」と表明しました。