日本共産党の小池晃、仁比聡平両参院議員、高橋千鶴子衆院議員は十八日、東京地裁、熊本地裁で原告が勝訴したトンネルじん肺訴訟判決について控訴しないよう厚生労働省に申し入れました。
小池参院議員は「旧労働省の規制権限の不行使を断罪した熊本地裁判決は東京地裁判決に続くもので、国は厳粛に受け止め控訴すべきではない」と指摘。現在も多数の工事が行われており、今も被害者が出ていることにふれ、「これ以上被害者を増やさないためにも『じん肺法の抜本的見直し』『粉じん障害防止規則』の改正整備を行うべきだ」と述べました。厚労省が「係争中」を理由にじん肺訴訟原告団、弁護団と会っていないことについて「国として国民の意見を直接聞く責務があるので真摯(しんし)に耳を傾けるべきだ」と求めました。
応対した厚労省の小野晃安全衛生部長は「控訴については関係省庁と協議中。必要な対策はこれまでも取ってきた。原告団、弁護団とは係争中のため会うことはできない」と答えました。
これに対し、小池参院議員らは「国民が行政に対して意見を言うのは当たり前の権利、今後の対策を立てる上でも被害者の声を聞くことは必要。直ちに会うべきだ」と重ねて求めました。