仙台市で開かれていた全日本民主医療機関連合会(全日本民医連)の第三十七回定期総会が四日、終わりました。「『医療改悪阻止』『看護改善・看護師増やせ』の運動を広げる」との総会特別決議と、平和と憲法、社会保障改善の運動を民医連の「たましい」として第一義的に取り組む―とした運動方針・決議を採択しました。
会長には肥田医師(61)が再任されました。
総会特別決議では、小泉構造「改革」の「痛み」に直撃され、「三割負担だからカゼや腹痛では受診しない」など、医療や介護を受ける権利の侵害が広がっているとし、「共同組織の仲間と、地域ぐるみで受療権を守る活動を大きく広げよう」と呼びかけました。
四日は全体討論がおこなわれ、青森の代議員は、受診を中断した高齢の男性患者を市の担当者と訪問、動けなくなっている男性を発見し、直ちに救急車を呼んだ経験を報告しました。一命を取りとめた男性はその後、生活と健康を守る会の活動の先頭に立っています。代議員は「民医連に行けば何とかなると言われるよう頑張りたい」と決意を語りました。
再任された肥田会長は「憲法改悪、小泉構造『改革』で国民の命や暮らし、平和が脅かされている。共同と連帯の力で運動を広げよう」とあいさつしました。
日本共産党の小池晃政策委員長があいさつ。小池氏は、医療改悪法案に盛られた、保険外診療と保険診療の併用を認める「混合診療」について国会で小泉首相を追及したことを紹介。「保険外診療を広げれば、お金のない人は医療を受けられなくなり、所得の格差が命の格差に直結する」とのべ、地域でかけがえのない役割を果たしている民医連とともに改悪阻止へ奮闘すると語りました。