日本共産党の千葉県議団と市町村議員団の代表、小池晃参院議員は一月三十一日、参院議員会館内で厚生労働省の職員から小児慢性特定疾患の治療助成制度の基準緩和について説明を受け、同省大臣あてに要望書を提出しました。同省の担当者は「基準見直しの方向で検討している」と答えました。
要望には、小池議員や丸山慎一県議、谷藤利子市川市議のほか、千葉県内のぜん息や心臓病の小児疾患を持つ子どもの親らも同席しました。
昨年四月、国の「小児慢性特定疾患治療研究事業」が改定され、助成対象枠は一部拡大しました。しかし、治療費の自己負担が導入され、症状の軽い軽度患者は助成対象外になりました。
小池議員は「継続的な投薬治療や定期検査などで、症状を軽度に抑えている患者を基準外とすることは問題だ」と指摘し、基準の見直しを求めました。
厚生労働省の担当者は「現在、全国の調査結果をまとめている。きちんと状況を把握し、必要な措置を行う」と答えました。
また、千葉県では同制度改定にあわせて、軽度患者も対象としていた県独自の助成制度を昨年三月に廃止。そのため、国の制度改定と相まって、同県の小児ぜん息の対象患者数は、昨年度の約二万六千六百人から、昨年八月末時点では百七十人と激減しました。昨年度まで無料で治療を受けていた多くの患者が、重い負担を強いられる状況となっています。
小池議員は「国の制度改定が招いた事態だから、国としてなんらかの手だてを打つべきだ」と重ねて要請しました。
小児疾患を持つ子どもの親からも「これまで無料だった治療費が月に五千円、一万円とかかり大変だ」「症状だけでなく、その患者がどんな治療をしているかもちゃんと見てほしい」などの声があがりました。