六十一年前の八月二十三日にスターリンの抑留指令でシベリア抑留を強制された犠牲者を追悼する集いが二十三日、東京・千鳥ケ淵戦没者墓苑で行われました。全国抑留者補償協議会(全抑協)など八団体が主催。抑留犠牲者や遺族など百人が出席し、シベリア抑留犠牲者未払い賃金支払い問題の早期解決、抑留指令の出たこの日を国の記念日とし国主催で追悼行事の実現に向けた運動の強化を確認しました。
日本共産党の小池晃参院議員・党政策委員長、民主党衆参議員が参加しました。主催者を代表して寺内良雄全抑協会長は「半世紀がすぎた今も、想像を絶する抑留の実態は解明されていない。この問題への政府の態度は冷たいがここにきて関心は高まっている。八月二十三日を国の祈念日とし国主催の追悼行事にするよう、体にムチ打ちながら、励ましあって実現させたい」と決意を込めました。
小池氏は、小泉首相の靖国参拝問題にふれながら「抑留者を見捨てる国の姿勢も、戦争のけじめをつけられない表れ。小泉首相はこの追悼式にきて、二度と再び抑留の犠牲と戦争を起こさない決意をのべるべきです。みなさんの声に応えて野党三党が国会に提出したシベリア抑留者補償法を必ず成立させるためにがんばりたい」と述べ、高齢な抑留関係者の健康に気遣いながら共に奮闘する決意を表明しました。
遺族代表の渡辺洋子さん(64)はシベリア墓参を報告し、現地に抑留犠牲者追悼の碑建設の思いを語りました。