|
生活保護費、児童扶養手当国庫負担削減
|
|
厚生労働省が生活保護、児童扶養手当の国庫負担率引き下げの「見直し」を提案した問題で、日本共産党の小池晃参院議員、穀田恵二衆院議員は十日、厚労相に同案の撤回を求める申し入れをしました。
申し入れ文は、今回の厚労省提案は「地方分権」といいながら、国の財政負担を地方に押しつけるものにすぎないとしたうえで、(1)生活保護費、児童扶養手当の国庫負担を引き下げないこと(2)生活保護の老齢加算の廃止、母子加算の削減をやめ、生活保護費を拡充すること―を求めています。
小池議員は「小泉『構造改革』によって失業者が増え、生活保護を受ける方が増えている実態がある。憲法二五条にもとづき国として国民の生存権に責任を持つべきで、この案は断じて認められない」と強調しました。
応対した赤松正雄厚労副大臣(厚生担当)は「検討したい」とのべました。
日本共産党議員団が十日、川崎二郎厚労相に提出した、生活保護、児童扶養手当の国庫負担金引き下げ案の撤回を求める申し入れ(全文)は次の通りです。
厚生労働省は四日、「三位一体改革」に関連して生活保護費と児童扶養手当の国庫負担を現行四分の三から二分の一に引き下げ、住宅扶助などを一般財源化する「見直し案」を提案した。
今回の提案は「地方分権」と言いながら、国が責任を負うべき財政負担を単に地方におしつけるものにすぎず、地方関係団体から強く反対の声があがっているのも当然である。
そもそも生活保護制度は、憲法二五条に明記された「健康で文化的な最低限度の生活」を国民に保障する最後のよりどころであり、第一義的に国が責任を負うべき制度である。加えて、政府が「構造改革」と称して行ったリストラ推進や社会保障のあいつぐ改悪により失業者や生活困窮者が増加し、生活保護の役割がますます重要となっており、生活保護制度の拡充こそ求められている。
このような時に国庫負担を引き下げることは、憲法、生活保護法の精神に反して、国の責任を後退させ、国民の生存権の侵害に拍車をかけるものであり断じて認められない。
以下要求する。
一、生活保護費および児童扶養手当の国庫負担を引き下げないこと。
二、生活保護の老齢加算の廃止、母子加算の削減をやめ、生活保護費を拡充すること。
リンクはご自由にどうぞ。各ページに掲載の画像及び記事の無断転載を禁じます。 © 2001-2010 Japanese
Communist Party, Akira Koike, all rights reserved. |