赤旗2019年6月3日付
目前に迫った参院選で市民と野党の共闘の勝利と日本共産党の躍進、8月の岩手県議選で共産党3県議の勝利を勝ち取ろうと、日本共産党の小池晃書記局長は2日、岩手県奥州市、一関市で演説しました。小池氏が「日本を米国に売り渡す日米FTA(自由貿易協定)を許さず、岩手の農林漁業を守り抜こう。市民と野党の共闘勝利、日本共産党躍進で『サヨナラ安倍政治』の審判をくだし、暮らしに希望を」と訴え、両会場で参院岩手選挙区・野党統一の横沢たかのり予定候補、日本共産党比例予定候補の紙智子参院議員、小池氏らが壇上で手を結んでアピールすると、大きな拍手に包まれました。
決意を語った紙議員は「被災者一人ひとりの生活、生業(なりわい)を復興してこそ真の復興だ。その実現に奮闘する」と表明。横沢予定候補は「県内4野党の10項目の共通政策を誠実に取り組む。車いすの視点から、みなさんの声に耳を傾け、手を組んで頑張る」と語りました。
奥州市で千田みつ子県議、一関市で高田一郎県議が訴えました。達増拓也県知事のメッセージが紹介されました。
小池氏は、野党5党派の党首会談で、参院選1人区のうち岩手県をふくむ30選挙区で野党統一候補が実現し、市民連合と共通政策を合意したと報告。「単なる一本化にとどまらず、みんなで応援して勝利をめざし、すべての統一候補が勝利するために全力をつくす。『本気の共闘』を進めるためにも、比例での共産党の躍進を」と訴えました。
日米首脳会談について、トランプ米大統領が日米貿易交渉で「8月にはすばらしい発表ができる」と表明したことに言及。「米国は農産物の関税撤廃を求めてきた。『すばらしい発表』とは日本の大幅譲歩ではないのか。しかも『8月発表』とは、選挙が終わるまで黙っていようと示しあわせたのではないか。『おもてなし』とは『うらばかり』ではないのか」と批判しました。
小池氏は、東日本大震災から8年、住民のくらしと生業の復興は道半ばだと指摘。「災害公営住宅では高齢者の独居世帯が4割を占め、住宅再建も困難だ」として、被災者生活再建支援金を少なくとも500万円に引き上げ、支給対象を広げることは待ったなしだと強調しました。
そして、党県議団が被災者の医療費・介護保険料の免除を9年連続実施させるなど、被災者の命と健康を守る大きな役割を果たしてきたと強調。参院岩手選挙区で野党統一候補を実現したのも県議団の大きな仕事だとして、「県政を前に進める『宝の3議席』を必ず守り抜かせてほしい」と訴えました。