赤旗2019年5月27日付
愛知県保険医協会は26日、各党の医療政策を聞く医療問題フォーラムを名古屋市内で開きました。日本共産党の小池晃書記局長・参院議員が参加し各党代表らと議論しました。
同協会の荻野高敏理事長があいさつ。各党から小池氏と立憲民主党の吉田統彦、国民民主党の岡本充功各衆院議員ら医師出身の国会議員が参加し「患者の窓口負担」「診療報酬」をテーマに討論。
小池氏は、安倍政権の下で窓口負担増が繰り返され、所得の格差による健康格差が生じていると指摘。「国民の命と健康を守るため、窓口負担を軽減することこそ必要」と語り、参院選政策「くらしに希望を―三つの提案」で、消費税増税に頼らない財源で国保料の抜本引き下げ、子ども医療費窓口無料を国の制度にすることを打ち出したと紹介しました。
2002年度以来、消費税増税の補填(ほてん)分を除き10・5%も削減されてきた診療報酬は抜本的に引き上げ、地域医療確保、医療従事者の労働条件を改善することが必要と訴えました。
吉田氏は「高い自己負担を軽減するための議論が必要」、岡本氏は「診療報酬は引き上げるべきだ。10月消費税増税はやるべきでない」と述べました。
会場の質問も交え討論。「医療費増大にどう対応するか」の声が出され、小池氏は「高齢化などで医療費が増えるのは当然。医療の責任でなく、問題は労働者の賃金が上がっていないこと。この20年で医療費は約1・5倍になったが、賃金は減少した。欧米のように賃金が倍加していれば十分支えていけた。雇用破壊をやめ、大企業がためこんだ内部留保の活用で賃金を引き上げ、社会保障を支える土台をつくることが必要」と語りました。