赤旗2019年2月5日付
日本共産党の小池晃書記局長は4日、国会内で記者会見し、大西康之前厚労省政策統括官らの衆院予算委員会での参考人招致を与党が拒否したことについて、「政権に都合の悪い人は更迭し、国会でしゃべらせない。資料もデータもねつ造、隠ぺいし、官僚まで隠ぺいするのか。許しがたい対応だ」と厳しく批判しました。
小池氏は、野党が要求した参考人のうち、局長級幹部だった大西氏は、昨年12月の不正発覚以前から対応してきただけでなく、「賃金構造統計」の不正でも疑惑が指摘されているとして、当然国会で直接ただすべきだと指摘。1月の閉会中審査で政府参考人として答弁した大西氏の“本番”の通常国会での招致拒否は「口封じと言われても仕方がない」と重ねて批判しました。
また、NHK「日曜討論」(3日)で、根本匠厚労相の責任について問われた自民党の岸田文雄政調会長が、「まずは実態解明が大事」だと更迭に否定的な発言を行ったことを示し、「だとすれば、(大西氏も)すぐ更迭ではなく、この問題の解明の責任を取らせるべきではないか」と主張しました。
毎勤統計不正問題の特別監察委員会の樋口美雄委員長について与党は、同委が再調査中であることを口実に、同氏が兼任する独立行政法人「労働政策研究・研修機構」の理事長としての出席しか認めず、樋口氏自身も4日の予算委では、同監察委の調査については答弁を拒否しました。
小池氏は「再調査の中身を答えられないと言うが、すでに中間報告を正式に出したのだから、その経過を問いただすのは当然必要なことだ」と主張。与党が「民間人」を理由に総務省統計委員会の西村清彦委員長(政策研究大学院大学特別教授)らの招致を拒否した問題でも、「一方で民間人を口実に断り、一方で官僚も断るというのは、ご都合主義以外のなにものでもない」と批判しました。
そして、「自民党と公明党は『統計不正の全容を解明する』と先月18日の与野党国対委員長会談で表明しながら、全容解明を妨害している。与党と安倍政権の責任が厳しく問われている」と述べました。