赤旗2019年1月22日付
日本共産党の小池晃書記局長は21日、国会内で記者会見し、沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設の賛否を問う県民投票実施を5市が拒否・保留している問題について、「県民投票条例で市町村に投開票の事務を委ねているのは、円滑に投開票を実施するためであって、市長が事務処理を拒否することは許されない」と指摘しました。その上で、「首長の一存で住民の投票が行われないことになれば、市民の県民投票に参加する権利を奪うことになる」として、憲法14条1項の「法の下の平等」にも反すると述べました。
また、小池氏は、自民党の宮崎政久衆院議員が投票事務関連の予算案を否決するよう促す資料を配布していたことについて「土砂投入という民意を踏みにじる無法を重ねる暴挙を行いながら、県民の権利を奪うことを指示する。二重三重に許されない暴挙だ」と批判し、「今の自民党・政府が県民投票をいかに恐れているのかということのあらわれでもある」と指摘。自民党の安倍晋三総裁には「妨害をやめさせる責任がある」として、「重要な県民投票が全市町村で実施されるよう力をつくしていきたい」と述べました。
新基地つくれない
さらに、小池氏は、記者団から新基地建設現場に軟弱地盤が見つかり政府が設計計画を変更する方針を決めたことについて問われ、「軟弱地盤の存在は、かねてから指摘されてきた。政府はこれを一貫して認めなかったが、いよいよ軟弱地盤の存在を認め、そのために地盤の改良が必要だと言わざるを得なくなってきた」と指摘。「玉城デニー知事は設計変更を承認しないから、基地は造れない」と述べ、「とても基地など造れない場所で工事を始め、土砂投入まで始めた責任が問われる」「直ちに土砂投入を中止し、辺野古の新基地計画は全面撤回するべきだ」と述べました。