赤旗2018年12月14日付
日本共産党の小池晃書記局長は13日、厚生労働省から聞き取りを行い、シャープ亀山工場(三重県)での約3000人の外国人労働者の解雇問題で、その多くが派遣労働者として本人の同意もなく派遣元を次々に変えられていたとの情報について「派遣労働者の雇用の安定化をうたった改定労働者派遣法の趣旨に反する」とただしました。
厚労省の担当者は派遣法違反かどうか回答を避けました。小池氏は外国人労働者がシャープの同じ工場の現場で働いているにもかかわらず、多くが2カ月単位の雇用契約で、本人に無断で派遣元が変更されていたとして、「派遣法上、問題ないとされれば派遣法の骨抜きだ。法律の不備ということになる」と厳しく批判。厚労省の担当者は「公式の見解は持ち帰って検討する」と述べました。
また小池氏は、現地からの報告として、派遣会社が「雇用保険に入るとお金が引かれる」などと説明し、外国人労働者が未加入になっている事例や、名前がカタカナ表記のため濁点の有無によって雇用保険の手帳が新規になり、雇用を継続しても雇用保険が引き継がれない事例があると指摘。「実態をつかみ、緊急に対策本部を立ち上げるのが当然だ。雇用の深刻な危機で、地域経済への影響も計り知れない」と要求し、「外国人労働者のこのような現状を放置したままで、4月からの外国人の受け入れ拡大など言語道断だ」と厳しく批判しました。