赤旗2018年12月11日付
日本共産党の小池晃書記局長は9日、NHK「日曜討論」で各党幹事長らと国会審議の在り方や改憲問題などについて議論しました。小池氏は、安倍政権・与党が国会で改定出入国管理法など重要案件を相次いで強行採決したのは「議会制民主主義の自己否定だ」と厳しく批判。自民党改憲案の今国会への提示を阻止した意義を強調し、市民と野党の共闘をさらに強め、来年の選挙で審判を下す決意を表明しました。
小池氏は、安倍晋三首相が今国会に自民党改憲案を提示し、あわよくば発議まで狙っていたのに対し、「市民と野党の反対でストップさせることができた」と強調。どんな世論調査でも改憲を望む声は一番少ないと指摘し、「国民が望んでもいないときに、権力を握っている政権与党が、権力への制約を取り払うために改憲を強引に進めること自体、立憲主義の否定だ。総理が改憲の旗を振ることは金輪際やめるべきだ」と批判しました。
そして、「総理や政府に求められているのは、憲法99条の憲法尊重擁護義務を守ることだ」と強調し、「憲法が実現されていないこの国の政治で、まず憲法を実現することに全力を挙げるべきだ。それを放棄して改憲を言い募るのはそれこそ“職場放棄”“思考停止”だ」と語りました。
消費税10%増税をめぐる議論では、自民・公明両党を除くすべての政党が反対・凍結を主張しました。
小池氏は、ポイント還元やプレミアム商品券は「天下の愚策だ」と述べ、「(増税分を国民に)戻すくらいなら増税しなければいい。唯一の景気対策は増税を中止することだ」と強調。藤井聡内閣官房参与が「10%への増税は日本経済を破壊する」(「赤旗」日曜版11月18日号)と警告していると紹介し、「まったく同感だ」と述べました。そして「増税するならアベノミクスでもうけた富裕層に負担を求めるべきだし、トランプ大統領言いなりに米最新鋭戦闘機を100機・1兆円を新たに買うことこそ見直すべきだ」と語りました。(詳報)