赤旗2018年10月30日付
日本共産党の小池晃書記局長は29日に記者会見し、外国人労働者の受け入れを拡大する出入国管理法(入管法)改定案について、同日に自民党部会に配布された資料で、同法改定案は大枠を法律で決めるだけで重要な問題は法成立後に政府が閣議決定する基本方針に委ねられていることをあげて、「重大な問題だ。法治主義という点からも問題がある」と批判しました。
自民党部会に配布された資料では、法案成立後に政府基本方針に盛り込む内容として▽新たな外国人材受け入れの趣旨・目的▽外国人材の受け入れ分野▽受け入れ機関の責務▽雇用形態―など13におよぶ項目を列挙。さらに細目にわたる分野別運用方針を法務省令に記載していくこととされています。
小池氏は会見で、法案自体は大きな枠組みを決めるだけで、重要な問題は政府に白紙委任することになるとして、「これでまともな国会審議ができるのか。国会での審議がきちんと反映されるのか。審議をあまりにも拙速にやろうとするからこういうことになる」と批判。「少なくとも制度の基本的な内容を国会で議論できるようにしなければ、法治主義という点からも重大な問題がある。拙速な審議入りはすべきではないし、外国人労働者の無権利状態を放置したまま受け入れを拡大することには反対だ」と強調しました。