赤旗2018年10月26日付
28日投票の福島県知事選と県議補選(伊達市・伊達郡区)で、「みんなで新しい県政をつくる会」の町田かずし知事候補(無所属、共産党推薦)と、日本共産党の大橋さおり県議候補の勝利をめざす街頭演説が25日、福島市、伊達市、桑折町で開かれ、小池晃書記局長が応援に駆け巡りました。
町田知事候補は、自民党などの支援を受ける現職が原発事故の被害を終わったことにしようとする安倍政権を「評価する」としていることを批判。暮らしや福祉を後回しにする県政を変え、「県民の声が生きる県政、原発ゼロと言える県政を一緒につくろう」と呼びかけました。
自民党候補と激しく競り合う27歳の大橋県議候補は、原発事故による名産品あんぽ柿の出荷規制などに苦しめられる農家への賠償など「県民の切実な願いに寄り添う政治家になる」と述べ、学校給食費の無料化などの公約実現へ何としても県議会へと気迫を込めました。
小池氏は、地元紙アンケートで現職が放射性物質トリチウムを含む処理水の海洋放出や原発ゼロについて「賛成・反対どちらともいえない」と答えたことを紹介し、「あまりにも無責任だ」と批判。海洋放出反対67%、原発再稼働反対75%の民意を踏まえ原発ゼロへ行動する知事と県議が必要だと訴えました。
安倍政権が避難指示の解除を進め、避難者への賠償や帰還困難区域の住民への住宅無償提供などを打ち切ろうとしていることについて「加害者の国と東京電力が勝手に支援を打ち切ることなど絶対に許されない」と述べ、事故原因究明や完全賠償、徹底した除染は原発事故の苦しみに対する政治の責任だと強調。県民1人あたりの財政力全国1位の力を生かし、福島でこそ、子育て支援や医療・介護、教育、農業、中小企業支援が日本一の県政をと訴えました。
また小池氏は、安倍首相が臨時国会の所信表明演説で「憲法は国の理想を語るもの」「改憲の論議は国会議員の責任だ」と発言したことに対し、「国が勝手なことしないように国民が国を縛るためにあるのが憲法であり、国会議員の責任はその憲法を守ることだ」と厳しく批判。「福島の選挙で9条守れ、戦争する国にしないという党派を超えた願いを託してほしい」と訴えました。
そして、衆院福島1区で野党統一候補の金子恵美議員を勝利させた市民と野党の共闘の力を前進させ「安倍政権の福島切り捨てとたたかう町田さん、大橋さんを押し上げよう」と呼びかけると聴衆から「よーし」の声が響きました。
福島市では、沖縄県統一連の中村司代表幹事が沖縄知事選勝利を報告し、連帯と激励あいさつをしました。