赤旗2018年10月18日付
日本共産党の小池晃書記局長は17日、国会内で記者会見し、名護市辺野古での米軍新基地建設に伴う埋め立てへの沖縄県の承認撤回に対し防衛省沖縄防衛局が同日、国土交通相に効力停止の行政不服審査請求を行ったことに言及し、「国民の民意をなんだと思っているのか。あれだけ大差で県知事選の結果が出たにもかかわらず、建設を強行していく姿勢は本当に許されない」と厳しく批判しました。
小池氏は、行政不服審査法に基づく行政不服申請の制度は、そもそも国民の権利を守るための制度だと指摘。「それを逆手にとって、防衛省沖縄防衛局が国土交通大臣に不服審査をするというのは、自作自演の茶番劇だといわれても仕方がない。国民の権利を守る制度の乱用だ」と重ねて批判しました。
小池氏は、沖縄県が急逝した故翁長雄志前知事の意向に基づいて埋め立て承認を撤回したのは8月31日だったのに、今回の行政不服申請は沖縄県知事選で結果が出るのを待って行われた事実に言及し、「結局、県知事選挙があるからと先延ばしし、県知事選挙で負けたら開き直って行政不服審査法で効力を停止するというのは、まさに党利党略の最低のやり方だといわざるを得ない」と批判しました。
その上で、「いまの安倍政権の“民意はどこ吹く風”というような姿勢がはっきり表れた。沖縄県民の怒りを呼ぶことは必至であり、私たちも沖縄県民、『オール沖縄』のみなさんと力を合わせて、民意をまったく顧みない安倍政権の強権的なやり方に対して厳しく抗議し、ともにたたかっていきたい」と表明しました。