2018年8月30日付
日本共産党の小池晃書記局長は29日、東京都台東区で開かれた宗教人との懇談で、安倍晋三首相(自民党総裁)が9月の総裁選に向けて党所属国会議員に配った政策ビラが「憲法を改正し、新しい時代を切り拓(ひら)く」としていることについて「これを許すわけにはいかない」と厳しく批判しました。
小池氏は、政策ビラが「自衛隊の明記、教育無償化など先の衆院選で公約した4項目につき、次の国会に自民党としての憲法改正案を提出できるよう、党を挙げて取り組み、早期の発議を目指す」と記していることを紹介。「先の総選挙でも参院選でも首相は憲法を語っていない。身内の総裁選になったら(改憲を)堂々と掲げ、これで首相が勝ったら『信任を得た』などと言って、国会と国民に押し付けてくるつもりだ。これを許すわけにはいかない」と批判しました。
また小池氏は、自民党総裁選をめぐって石破茂元幹事長のスローガン「正直、公正」に対し自民党内から「首相への個人攻撃だ」と上がっていることに言及。「正直、公正は民主主義の基本ルールだ。これを『個人攻撃だ』と言うのは、つまり『安倍首相がウソつきでえこひいきな人間だ』と自民党が認識しているということだ。『スローガンを取り下げろ』と言うのは、『ウソつきでえこひいきのままでいい』と言っているようなものだ」と述べました。
安倍首相が28日までに配布した政策ビラは「責任、実行。平成のその先の時代へ」と題し、改憲のほか、(1)経済成長(2)社会保障改革(3)地方創生・国土強靱(きょうじん)化(4)地球儀俯瞰(ふかん)外交―を挙げています。