2018年8月19日付
障害者雇用促進法で義務付けている障害者の雇用率で、中央省庁が雇用する障害者の数を水増ししていた問題について、日本共産党の小池晃書記局長は18日、「障害者雇用を率先垂範すべき国がインチキ・水増しをしていたとは言語道断だ」と批判し、徹底解明のために国会での閉会中審査が必要だと強調しました。党本部で記者団の取材に答えました。
小池氏は、閣議決定された「障害者白書」でも、「国等の公的機関については、率先垂範すべき立場にあることから、民間企業を上回る」雇用率を設定していると記していることを指摘。「にもかかわらず、国が(障害者雇用率を偽装する)インチキで障害者の働く権利を奪っていたという重大事態だ」と強調しました。
一定割合の障害者の雇用が義務化された制度の発足当初から42年間水増しが行われていたとの報道や、中央省庁で水増しを明確に否定したのは警察庁だけと報じられていることをあげ、「各省庁が42年間、偶然、同じことをやっていたなんてありえない。霞が関ぐるみで口裏合わせをして、組織的な違法・脱法行為を行っていた可能性がある。その意味でも許し難いし、徹底解明の必要がある」と強調しました。
その上で小池氏は、閉会中審査の必要性に言及。「他の野党とも足並みをそろえて、真相の解明と責任の追及を行い、障害者雇用をどう改善していくのか、国に責任をとらせていきたい」と表明しました。