赤旗2018年7月13日付
日本共産党の小池晃書記局長(2018年7月豪雨災害対策本部長)を先頭に国会議員、広島県議、広島市議らが同市内で被災状況を調査した12日、行く先々で被災者から切実な声を聞きました。
小池氏に訴え切々
広島
多くの住宅が床上まで浸水した東区の馬木地区。小池氏らが「困りごとを教えてください」と声を掛けると、住民の女性(93)は「避難所から戻ったら、家の周りを泥が囲っていた。自分ではどうにもできない」と困り果てた様子で訴えました。
多大な人的被害が生じた安芸区矢野東では、河川の氾濫と土石流で押しつぶされた住宅がいくつもありました。
住んで40年近くになるという男性(78)は「家の裏山で土石流が発生し、土砂が1メートルほど堆積している。この場所に住めるかどうか行政に判断してもらいたい。近所の集会所は指定避難所ではないので、支援物資が届いていない。これも何とかしてほしい」と要望しました。
家主が不在になっている住宅からの漏水を見つけ、議員らのもとに駆け寄った男性(79)。中石仁市議が、その場で区の災害対策本部に電話して対応を求めました。
30世帯86人が避難中の矢野南小学校では、自宅が床上浸水した女性(75)が「罹災(りさい)証明を求めたら、床上浸水では申請できないと言われた。支援金が出ないことには、これから先の生活の見通しが立たない」と訴えました。小池氏らは「床上浸水なら罹災証明は出るはず。支援を受けるためにも必要なので、こちらからも広島市に働きかけます」と励ましました。
別の被災者からは「こういうときに共産党に頑張ってほしいんよ」と激励の声も掛かりました。
水なく掃除できぬ
愛媛宇和島 白川氏
日本共産党の白川容子四国ブロック国政対策委員長は11日、西日本を襲った記録的な豪雨による被害で11人が犠牲になった愛媛県宇和島市吉田町を調査し住民から要望を聞きました。林紀子県党豪雨災害対策本部長(党県委員長)、坂尾眞党市議が同行しました。
白川氏らが訪れた同町荒巻地区には、7~8日に大量の土砂が山から流れ込みました。山頂への道は、堆積した泥や流木、砂利などで埋没しています。「この2メートル下に本当の道路があります」と同地区自治会長の山口敏孝さん(65)は地面を指さしました。土砂は、周辺の建物の1階部分を天井近くまで埋め尽くしました。車体の半分が地中に埋まったままの自動車もありました。
家屋を支える石垣の一部を土砂で流された家の前で、山口さんは「この家は倒壊の危険があります。この辺は全て大量の土砂で埋まりました。個人の力で復旧は無理です。激甚災害の指定を急いでほしい」と話しました。
その後、白川氏らは、避難所の吉田公民館を訪問し、住民から要望を聞きました。6日から避難している女性(55)は「家の泥をかき出し、汚れた家具も処分しました。でも水がないので家を掃除できない」と窮状を訴えました。
白川氏は「とにかくひどい状況です。皆さんの暮らしの復興に向けて、国や自治体に大きな支援を求めていきたい」と語りました。
土砂かき出し早く
岐阜3市 本村氏
日本共産党の本村伸子衆院議員は12日、記録的な豪雨による土砂崩れなどの被害を受けた岐阜県高山市、飛騨市、下呂市を調査しました。高木光弘参院岐阜選挙区予定候補、伊嶌明博党飛騨地区委員長が同行しました。
高山市では、上嶋きよ子市議らとともに土砂崩れが起きた西之一色町の現場を視察。男性(82)宅は目の前の道が土砂で埋まり自宅も損壊しました。隣家には倒木などが流入し、近くの事業所は全壊。「倒れた木がドーッと押し寄せて慌てて家を飛び出した。危険なため、今も家に入れず親戚の家に避難している。早く土砂を取り除いてほしい」と要望しました。
飛騨市では、籠山恵美子前市議とともに市の担当者から被害状況を聞き、宮川の壊れた護岸ブロックや、土砂崩れで線路が押し流された同市古川のJR高山線の被害現場を調査。JR高山線は複数の区間で復旧のめどが立たず、通学や観光などにも影響が出ています。市の担当者は早期の復旧を求めました。
床上浸水の被害を受けた家を訪問し、災害救助法で家屋の応急修理などができることなどを知らせました。
下呂市では、家屋の床上・床下浸水、農地などが被害を受けた金山(かなやま)町などを中島新吾市議らと調査しました。本村議員は「被害に遭われた方の生活再建や、線路・道路などの早期復旧を求めて取り組みたい」と語りました。