「赤旗」2014年11月1日付
日本共産党の小池晃議員は30日の参院厚生労働委員会で、「成長戦略」のために年金積立金の株式運用を拡大することは許されないと追及しました。
小池氏は、年金運用見直しは昨年の「日本再興戦略」で打ち出され、ダボス会議で安倍晋三首相が「成長への投資に貢献する」といって世界に表明したものであり、加入者のためではなく「成長戦略」のためだとただしました。
塩崎恭久厚労相が「被保険者の利益のため」とごまかしたのに対して小池氏は、「日本再興戦略には成長戦略しか書いていない」と指摘。「企業価値を高めるのでもないのに何で成長戦略なのか。巨額のお金を投入して株高を演出すれば支持率も維持できるだろうと誰がみてもそう見える」と批判しました。
塩崎氏は「年金の受け取りを確実なものにする目的で、結果として経済にもプラス」とのべ、「国債だけで(運用を)回せるかというとなかなかできない」とごまかしました。
小池氏は、「株価下落のときにどうするのか。年金積立金をリスクにさらすことになる。売りに走ったら大暴落の引き金を引くことになる。世界最大規模の年金資金を株式市場に投入することの危険性を分かっていない」と指摘。「成長戦略でも何でもない。アメリカでは国債で運用している」とのべ、危険な株式運用拡大はやめるべきだと求めました。