赤旗2018年6月4日付
日本共産党の小池晃書記局長は3日、秋田市内の演説会で、「改ざん、隠ぺい、ねつ造、セクハラ。安倍政権はお引き取りを願う時がきた。共産党の風を巻き起こそう。市民と野党の共闘で自民、公明と補完勢力を少数に追い込もう」と訴えました。紙智子参院議員、藤本ゆり参院秋田選挙区予定候補が参加。来春の統一地方選挙の予定候補者が壇上に並び、代表して加賀屋ちづ子県議が決意表明しました。
大勢の聴衆の中、小池氏は、「働き方改革」一括法案が衆院で強行採決されたことについて、「そもそも『議論の出発点』とされた労働時間調査の2割以上が異常値として削除された」と指摘し、「自民党は『8割残っているから大丈夫』などというが、2割も間違っていたら他も間違っていると思うもの。案の定、残りのデータから次々と誤りが見つかった。法案は白紙撤回し、審議会からやり直すのが当然だ」と批判しました。
また労働者を労働時間管理の対象外とする「高度プロフェッショナル制度」は「残業代ゼロ制度だ」とし、「実労働時間がわからないから、過労死認定すらできなくなる『過労死促進法』だ」と批判。「参議院で野党が力を合わせて廃案に追い込む。一日8時間働けばまともに暮らせる社会を一緒につくろう」と訴えました。
森友疑惑について、「安倍首相は『理財局の一部職員がやった』などといってトップが責任をとらずに部下に押し付けている。最低最悪じゃないですか」と批判すると、会場から「そうだ」との声と大きな拍手が起こりました。
佐川宣寿前国税庁長官が不起訴になったことについては、「刑事責任と政治責任は違う。検察が踏み込めないというなら国会の出番だ。佐川氏にもう一度国会で話してもらおう。真相の徹底究明と責任の追及を通じて内閣総辞職に追い込もう」と訴えました。
小池氏は、紙氏と共に陸上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の秋田市内の配備候補地・自衛隊新屋演習場周辺を見学したとして、「1キロ圏内に高校、3キロ圏内に病院、県庁があり、住宅街の真っただ中だ。防衛省は『最適候補地』と言うが最悪ではないか。まっ先に秋田が狙われる。新屋演習場への配備は撤回すべきだ」と強調しました。
紙氏は、安倍政権が農業への大企業参入を狙い、コメなど主要農作物を守るための種子法を農家や野党の反対を押し切り廃止したことについて「怒りに震える」と批判。「日本の農業の生産基盤を強化するために価格保障と所得補償をしっかりすべきだ」と訴えました。「住民の不安の声に耳を傾けず『イージス・アショア』配備を進める安倍政権は許せない。大きく声をあげて政府に突きつけよう」と呼びかけました。
社民党秋田県連副代表の工藤新一・秋田市議、国民民主党秋田県連幹事長の藤田信・秋田市議、あきた立憲ネット代表幹事の進藤伸一・秋田大学名誉教授が来賓あいさつしました。