○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
加計学園の問題について聞きます。(資料提示)
愛媛県が当委員会に提出したこの文書では、二〇一五年二月二十五日に加計学園の理事長が安倍首相と十五分程度面談をし、獣医学部の構想を伝え、首相からは、そういう新しい獣医大学の考えはいいねとコメントがあったと。ところが、加計学園は、実際にはなかった面談を引き合いに出して県と市に誤った情報を与えたという、ちょっと想像を絶することを言い出しているわけですね。
これ、報告した愛媛県にも、報告、説明、謝罪はなかったそうです。ファクス一枚送っただけ。先ほどの議論では、総理にも報告なかったというわけですね。愛媛県の知事は、これは怒っているわけですよ。総理は何で怒らないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは怒るとか怒らないとかいうことではなくて、愛媛県、まず愛媛県の文書について、私は、県の文書でございますから、コメントする立場にはないわけでございます、これは何回もこの国会で答弁をさせていただいているとおりでございますが。一方、私は、その日に会ったことはないということは明確にさせていただいた。そして、その後、加計学園側からも、理事長は当日に会っていないというコメントが発表されたと、こういうことだと思います。そして、加計学園側のコメントについては、私はそれについて評論する立場にはないということは申し上げておきたいと思います。
○小池晃君 もう全く私の言ったことに答えていないわけですよ。
私、言ったのは、愛媛県の文書についてのコメントじゃないんですよ。加計学園がうそだったと言ったわけでしょう。そのことについて、だって総理はこう言っているわけです。加計理事長は、私が政治家になるずっと前の、学生時代の頃からの友人でありますが、私の地位を利用して何かを成し遂げようとしたことは、この四十年間一度もありませんと。
まさに今回、何かを成し遂げようとしたんじゃないですか。そういうことを加計学園側が言ったわけでしょう。これは伝聞でも何でもないですよ。
加計学園はそれをはっきり言っているわけですよ。
総理の名をかたり、総理との架空の面談をでっち上げ、獣医学部の新設を実現しようと言ったと。
これ、総理がかんかんに怒らなきゃいけないはずなんですよ、利用されたんですから、総理が。それなのに平然としている。
これは、結局、加計の言っていることが真実ではなくて、総理自らをかばうものであるということを御存じだから平然としているんじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は常に平然としております。
加計学園のコメントによれば、加計理事長ではなく、当時の担当者が実際にはなかった面会を引き合いに出し、県と市に誤った情報を与えてしまったように思うとのことでありまして、それ以上私にはコメントのしようがないということでございます。
○小池晃君 いつも平然としていないじゃないですか。野党から指摘されたら、かんかんになって、この場で血相を変えて反論しているじゃないですか。それを、担当者ははっきり認めているわけですよ、事実でないことを言いましたと。しかも、これは、獣医学部設置が停滞して、何らかの活路が見出せるのではないかとの考えから、ありもしないことを言ったというんですよ。これ、かんかんに怒らないのは、どう考えたっておかしいじゃないかと。
私は、加計学園の言っているストーリー、これこそストーリーですが、全く信じられませんけれども、しかし、愛媛県の文書で記録されていることが正しいということの傍証にはなると思うんですね。すると、二月二十五日の首相と加計理事長との面談が架空のものだとすると、説明付かないことが多過ぎるんですよ。
これ、まとめてみたけれども、例えば二月に、事前にですよ、今治市に安倍総理と面談する動きがあるって予告しているわけでしょう。架空のことを予告するんですか。それから、三月十五日の、この総理との、今治市と加計の協議では、柳瀬秘書官との協議日程が調整中だということで、そこにこう書いてある。二月二十五日の学園理事長と総理との面会を受け、同秘書官から資料提出の指示あり。だから、加計学園は、県や市だけじゃなくて首相秘書官にも誤った情報を流して、秘書官が首相に確認もせずに資料の提出を指示したということになるわけですね。
それから、ここには書いていませんが、二月二十五日の総理との面談の際に加計学園が出した資料を基に文科省がアンケートをやっているということもこれは記載をされているわけですよ、愛媛県の文書には。
私、この経過を見ると、二月二十五日に総理が加計理事長と会っていなければ、これは説明が付かないことが余りにも多過ぎると思う。総理はこれをどう説明されますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 愛媛県の文書について私はコメントする立場にはございません。私はあくまでも、申し上げておりますように、二月の二十五日にはお目にかかっていないということでございます。それに対して、加計学園側からも学長は会っていないというコメントがなされたと承知をしております。
○小池晃君 総理、私が聞いているのは、総理、人ごとで済まされる話じゃないと思うんですよ。
これ、だって全て総理の言動をめぐっての記述なんですよ。総理の言動をめぐっての記述が、二月二十五日に総理が加計理事長と会っていなければ説明が付かないようなことになっているわけですよ、これ。
結局、コメントできない、愛媛の文書だからコメントできないというのは、否定も反証もできないからでしょう。もしそうでないというんだったら、反証してくださいよ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは証拠を出すとかいうことではなくて、これは県が出された文書でございますから、それを評論あるいはコメントする立場にはないということでございます。
そこで、小池委員、大切なことは、ではプロセスに問題があったかどうかということについて言えば、これは、プロセスについては、八田座長が参考人として述べられているように、プロセスには一点の曇りもないということを言われていて、そして、私からですね、私から、前川次官も含めて私から直接依頼や指示を受けた人は誰もいないということは明らかになっていると、このように思います。
○小池晃君 これが今話題の御飯論法というやつですよ。全くすり替えてまともに答えようとしないわけですね。
プロセス、プロセスとおっしゃるけど、八田座長が言ったのは、国家戦略特区諮問会議のワーキンググループに入ってきたその段階でのプロセスでしょう。これ、今私言ったのはその前段階じゃないですか、全て。その前段階でこれだけ、結局まあ総理自身が関わっていることについては全く説明ができないという中身なんですよ。
これ、先ほどから伝聞だ伝聞だというふうに言うわけですね。だったらば、伝聞じゃ駄目なんだったら直接来てもらうしかないんですよ。
委員長、加計孝太郎氏、証人喚問、さらに、中村時広愛媛県知事、菅良二今治市長、参考人招致、これを求めます。
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。
○小池晃君 この愛媛県の文書に書かれているこの事実経過、これ一貫性があります。整合性があります。二月二十五日に総理が、そういう新しい獣医大学の考えはいいねとコメントされた。それを受けて柳瀬秘書官から資料提出の指示があって、そして、三月二十四日に柳瀬秘書官が首相官邸で加計学園関係者と協議しているんです。
柳瀬さんは、この間の証人喚問で何でこのとき面会したのかと聞かれて、上京されて会いたいというので会ったという訳の分からないことを言っているんですね。これ全く説明になっていなかったわけですよ。しかし、こういう経過であれば、これは多忙な総理秘書官が面談したのもよく分かるわけです。その面談の場で柳瀬氏からは、獣医師会の反対が多いので反対を乗り越えるために地方創生特区、国家戦略特区ですよね、の活用、内閣府の藤原次長と相談をという話がされ、その際に、安倍総理と加計理事長の会食の場で地元の動きが弱いという話が出たと、次は愛媛県と今治市を同行させてほしいと指示されたと。そうして四月二日の面談になるわけですね。
ここで、首相官邸に今度は愛媛県、今治市の関係者とともに加計学園の関係者が行って柳瀬秘書官と面談をして、内閣府では藤原次長と面談して、柳瀬秘書官からは、獣医学部新設は総理案件だと、何とか実現をと、自治体がやらされモードでなく……(発言する者あり)新しい文書ではちゃんと総理案件と書いてあるんですよ。ちゃんと読んでください。自治体がやらされモードでなく死ぬほど実現したいという意識を持つことが最低条件だと言われた。で、加計学園から国家戦略特区を活用しているという説明があって、六月四日に加計学園が国家戦略特区で提案していると報告した。
これ、分かりやすい流れですよ。総理が面談したということを、これを外すと全く分からなくなるけど、これが入ると非常に分かりやすい。これがもし作り話だったら、私、小説家並みの腕前だと思いますよ。しかし、柳瀬氏はこういう面談の事実は全て認めているんです。ところが、総理に報告したことだけ否定しているんです。これ、私は、愛媛県の中村知事がこう言っているんですね。
記憶がない、記録がない、でも安倍首相に面会を報告しなかったことだけは明確に覚えているというのは、一般の常識では理解が、無理があるのではないか。私も本当に同感です。
総理、もういいかげんにしましょうよ、これ。総理の周辺で、総理を守るために、みんなで総理を守るために、昨年一月二十日まで加計学園が獣医学部をつくることを知らなかったというあなたの答弁を、これとつじつまを合わせるためにみんなが無理なことを今言っているんですよ。どう考えたって説明付かないことを言っている。霞が関の官僚だけじゃないですよ、加計学園までついにうそをつき始めているんですよ。総理、もううそをつくのも、うそをつかせるのもやめようじゃないですか。みんなで総理をかばうために無理な話をさせるのはもうやめようじゃないですか。私は、この問題解決するためには、総理がやっぱり責任があるんですよ、総理の言葉から始まっているんだから。みんなでやはり真実を語ろうではないか、そのための役割果たすべきではありませんか。もううそをつくのはやめていただきたい。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほども反論させていただいたんですが、そういうこのクロノロジーを置かれますといつも抜けているのが、獣医学部の新設については柳瀬元秘書官が加計学園関係者と面会する一年前の七月の時点で新潟市から提案があって、既にこれをきっかけとしてワーキンググループにおいて民間有識者により検討を重ねてきたわけであります。
そうした中で……(発言する者あり)いや、関係があると言うから、そこから始まったということをおっしゃっているから、そこから始まっていないんだということをですね、事実を、これはまあ文書もある事実を挙げて、いつもこれを言うと、そちら側が都合悪いんでしょうか、皆さんがざわざわ騒がれるんで、私の発言を妨害しようとされますが、これ、事実を述べさせてくださいよ、都合が悪いかもしれませんが。
そうした中で、面会の半年以上前である同年九月の特区諮問会議では、民間有識者から獣医学部新設を含む二十三項目の優先改革事項の御提言があり、私からこれらの早急な検討を指示したところでありまして、さきの参考人質疑においても八田座長からこうした検討経緯について言及があったところでありまして、その後に行われた柳瀬元秘書官の面会が民間有識者の議論に影響を与えたことは一切ないと、こう発言があるわけでございます。
そこで、柳瀬さんが、これ、死ぬほど頑張れって、まさにこれは精神論として言われたんだろうなと。これは、やっぱり特区というのは大変ですから。特区というのは大変なんですね、なかなか今まで例がないですから。やろうと思えばそれぐらいの覚悟を持ってやってもらいたいというのは、これはまあ普通そういうことなのではないかと、こう思う次第でございます。
そして、柳瀬秘書官から私に報告がなかった。
しかし、これもう再三ここでも申し上げたわけでございますが、一々物事が進んでいく中において秘書官が私にこれ相談するということは全くないわけでありまして、この特区においても、この獣医学部の問題だけではなくて様々なことが進んでおりますが、それを一々報告されることはなくて、最終的な結論が出たときにだけ報告をする。もちろん秘書官それぞれ仕事のやり方は違いますよ。
でも、基本的には大変私も忙しいですから、その中でそういう総理大臣の時間を取るということにおいては、基本的には大きな方向を決めるとき、あるいは、基本的には結果が出てからではないかと、このように思っております。
○小池晃君 背景説明、周辺説明するけど、私の言ったことには全く答えていないんですよ。やっぱり、認めているじゃないですか、総理の関係する以外は、死ぬほどモードでやれとか、そう言ったんだとか、全部認めているんですよ。ところが、総理に報告したというところだけは絶対認めないわけですね。
で、私が聞いたこと、例えば、三月二十四日に柳瀬秘書官が会った。何で会ったのか。電話掛けて、上京しましたから会ってくださいと言って会いますかと、みんな疑問に思うわけですよ。でも、これは事前にやっぱり面談していて、そこで資料提出という話があったから、だから面談したんじゃないですかと言っても、全く今答えないじゃないですか。
それから、総理との面談を受けて資料提出、じゃ、これは一体どういう経過で資料提出したんですか。全くその経過についても説明ないじゃないですか。
委員長、これでは全く納得いく答弁ではありませんので、例えば、この加計学園理事長と首相が面談したときに提出されたというこの資料をこの委員会に出していただきたい。それから、さらに、文部科学省が、この面談を受けて加計学園が出した資料を基にアンケートをやっているというわけです。そこに書いてあるわけです。これを文部科学省からこの委員会に提出させることを求めます。
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。
○小池晃君 先ほどから、うみを出し切るという話ありました。総理、うみって何ですか。出すべきうみは何ですか。今までは、丁寧に説明するとおっしゃっていた。うみを出すと言ったことは悪いことをやったということを認めているわけですよ。じゃ、この加計学園の問題でのうみは何なんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これについてはまさに真実を明らかにすることでございますが、この加計学園の問題については、既にこのプロセス等々については、この議論の経緯は公開をされているわけでございまして、相当の量が公開をされていると承知をしておりますし、プロセスについては一点の曇りもないと、八田座長はこう述べられているわけでございますし、私から指示をされたという人は前川前次官を含めて誰もいないということは明らかになっていると、こういうことでございまして、このうみを出すということを発言をしたのは、まさに公文書の問題に関わる問題について私はそう述べたところでございます、基本的にはですね。しかし、行政全体に対する言わば不信を持たれている中においては、全体についてそういう気持ちで臨んでいきたいという意思を述べたところでございます。
○小池晃君 ああ、驚きました。加計学園、うみはもう出たんだそうですよ。うみじゃないんですよ、これは。うみを出し切るって、じゃ、何なんですか。(発言する者あり)うみは元々ないって自民党からそういう声が上がっていますよ。これが実態なんじゃないですか。うみを出し切るなんといういいかげんなことで国民をだまかして、こんなでたらめな議論を続けるなんということは許されないと。もううそをつくのはやめる、このことを私、言いたいと思います。
森友問題について聞きます。
理財局長、昨年九月七日に国土交通省の蝦名航空局長らと会計検査院や国会への対応について意見交換を行いませんでしたか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
九月七日でございますか。朝ほどお話をいただいたようなので確認をいたしましたが、私の記憶だと、その頃、私も航空局長も昨年夏の異動で異動いたしましたので、それぞれ、正直に申し上げれば、森友学園の本件について詳しかったわけでもない。その中で、これから、今委員がおっしゃられたような会計検査院なり国会なりということがありますので、できるだけ顔を合わせていろんな意味での意思疎通を図ろうと思って対応していたというのは事実でございます。
○小池晃君 面会を否定しませんでした。
私たちは、航空局長と理財局長の意見交換概要という文書を入手いたしました。
昨年九月七日、九時十五分から約四十分間、理財局は太田局長と中村総務課長、航空局は蝦名局長と金井総務課長。
意見交換では、まず、会計検査院の対応が議論されております。航空局、総額を報告書から落とすこと、瑕疵担保免責の考え方を認めさせて、リスクを遮断するために見える範囲で最大限合理的な範囲で見積もったと主張できるようにしておくことが重要。理財局、総額を消すことが重要だが、それが難しい場合には失点を最小限にすることも考えなくてはいけない、少なくともトン数は消せないのではないか、金額よりもトン数の方がまし。
理財局長、そろそろ思い出していただけましたか。ここでいう総額、そしてトン数は、森友学園の敷地のごみの量であることは明らかです。そして、十一月に発表された会計検査院の報告ではまさにこのとおり、ごみの量が国の試算の三割から七割だった可能性があるとしたものの、金額については盛り込まれませんでした。
憲法と会計検査院法で、内閣に対する独立の地位を有するとされているんですよ。財務省と国交省の局長がその報告内容への介入を密談していた、重大問題ではありませんか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
会計検査院の検査を受け、それについて我々としていろんな意味で意見というか情報を国交省と交換していたということを今委員はおっしゃりたいということなんだろうと思いますけれども、そういうことは当然検査院の対応でということであります。
ただ、もう委員御案内のとおりでございますけれども、検査院は独立した機関でございますので、我々としてこうが望ましいという、仮にですよ、そういう希望があったとしても、その希望が検査院の方に通るわけはありませんので、それはなかなかそういう話ではないというふうに思っております。
○小池晃君 そんな甘いものじゃないですよ、この協議は。続くんです。
航空局、局長レベルの対応をした後、官邸や与党などに対してどのような対応をしていくか。理財局、検査院に対しては官邸だからといって通用しない、説明していくタイミングも考える必要がある、両局長が官邸を回っている姿をマスコミに見られるのは良くない、まずは寺岡を通じて官房長官への対応をするのが基本だと。これ、寺岡光博官房長官秘書官のことだろうと思います。両局長が官邸を回っている姿をマスコミに見られたらまずい。つまり、まずいことをやっているということを認識しているわけですね。
その後、国会対応も、これ議論されていますよ。
テープや資料などがこれから出てこないか心配だ。
理財局、もうある程度は出尽くしているのではないかと思っている。航空局、検査中なのでコメントできないだけでもつのか。理財局、検査中なのでコメントできないだけではもたない、マイナスのイメージを拡大させてしまうと思う。そんなことが書いてあって、重大なのは、航空局が、今後決裁文書等についてどこまで提出していくべきか。
それに対して、理財局、太田局長、あなたは、ないものは出せないが、これまでもある程度出してきており、個人的には出せるものはできるだけ出して、出した方がいいと思う、出てしまうと案外追及されなくなるという面もある、ただし政権との関係でデメリットも考えながら対応する必要はある。
太田さん、そんなことを言っていたんですか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
今ほど来、委員が読んでいらっしゃると思うんですが、それがどういう紙か、私には分かりません。
その上で、その上で、その上で、基本的に、今委員のおっしゃっている中で、何でしょうか、官邸に行くと問題があるような話が、おっしゃられたと思いますが、仕事でございますので、私はその頃も仕事上、官邸に何度もお邪魔をしております。もし今委員がお読みになったところがそうであれば、私は行かないということをしていなきゃいけなかったと思いますが、そういうことではなかったということでございます。
○小池晃君 いやいや、二人で回っていたらまずいというふうに言っているわけでしょう。行っちゃいけないとか言っていないんですよ。
今全く触れなかったけれども、資料は出せるものは出した方がいいと思うけど、政権との関係でデメリットも考えながら対応すると。都合の悪いものは、政権に都合の悪いものは隠すということを言っているんじゃないですか。これ、とんでもない話ですよ、これ。そういう密談をあなたたちはやっていた。
総理、昨年の九月七日というのは総選挙の直前なんですよ。この一週間後ぐらいに総選挙、解散を、そういう方向へ向かっていくわけでしょう。
総理は、総選挙で、森友問題、丁寧に説明してきたんだと、国会でも丁寧にやってきたんだと、こう言ってきたけれども、その裏では、いかに国会と国民をだますのか、会計検査院の調査をいかに骨抜きにするのか、首相官邸も絡んで。これ、寺岡さんの名前も出てくるわけですよ。こんな工作が行われているとすれば、これ重大だと思いませんか。総理、この問題、徹底的に調査するべきではありませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) その紙がどういう性格のものであるかと承知をしておりませんので、お答えのしようがございません。
○小池晃君 それを調べるのはそちらの責任でしょうが。だって、大体事実関係認めているんですよ、今、太田さんは。認めていますよ、大体そういったことがあった、会っている、面会、会っているということもね。さっき言った中身も反論していないじゃないですか。だから、これはあなた方が持っている文書を我々入手したんだから。政府の責任で徹底的に調査してください。
○政府参考人(太田充君) 事実関係を一つ一つ反論していないということですので反論を申し上げた方がよろしければということですが、恐らく委員は、ざっとお話をされて一つ一つにはということだと思って、私は申し上げていないということを御理解を頂戴したいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) つまり、今、小池さんが事実を太田さんが全部認めたというのはそうではないということで今……(発言する者あり)これ、これ重大なことでありますから。ですから、そもそもこれはどういう文書であるかということを我々承知をしておりません。そういう文書が果たしてあるのかどうか、それは調査というか、まず、まずこれはどこが作ったかという、本当にあるのかどうかということについては、これは調べてみたいと思います。
○小池晃君 徹底的に調査を求めたいというふうに思います。当委員会にも提出を求めます。
○委員長(金子原二郎君) ただいまの件は、後刻理事会で協議をいたします。
○小池晃君 今回新たに出てきた交渉記録では、黒塗りしている部分についても疑問があります。
資料の七百六十九ページから七百七十ページ、平成二十八年一月八日の応接記録、七百七十ページに、財務省側が弁護士のお名前はと聞いて副園長が答えている、ここが黒塗りになっていますが、どなたの名前があったんでしょうか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
これは弁護士先生のお名前が書いてあるわけですが、基本的に、この今回交渉記録を御報告をさせていただくに際して、当然でございますけれども、情報公開法がございますので、情報公開法上、公にすることによって法人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあると考えられるものはマスキング、黒塗りということをさせていただいて提出をさせていただいたということでございますので、今その部分に何が書いてあるのかということについては、私はお答えをいたしかねるということでございます。
○小池晃君 しかし、政治家の関係者であれば、それは別だと私は思います。
何と書かれているか。稲田龍示弁護士と書かれております。その下にはこう書かれています。稲田龍示弁護士は自民党の稲田朋美政調会長の御主人。稲田朋美政調会長は第二次安倍政権発足時に行政改革担当相となり、一昨年九月には党三役に抜てき。二階俊博総務会長と親密な関係。
何でこんなことを交渉記録に書く必要があるんですか。そして、何で黒塗りにしなければいけないんですか。全くこれは、結局全部同じじゃないですか。政治家との関わりは全て隠蔽しようと。
これが安倍政権じゃないですか。
安倍さん、あなた、この問題、私は財務大臣の責任、極めて重大だと思う。しかし、何でこんな隠蔽、改ざんが行われたのかといえば、これは、まさに政治家の関与、これを隠したかった。だから、稲田朋美氏に二階俊博氏も隠している。そして、何よりも隠したかったのは安倍昭恵さんの名前じゃないですか。
私は、総理の全ての答弁、この答弁がきっかけですよ。私が、妻が関係していたということになれば、間違いなく総理大臣も国会議員も辞めると。
この問題がやっぱり全ての原点になって、結局、改ざん重大だけれども、やっぱり全ては安倍首相夫妻を守るために行われた、誰がどう見たってこの構図ははっきりしているわけですよ。
総理、この改ざんの責任は総理にあるんですよ。
その責任を取ってお辞めになるべきではありませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 稲田朋美議員の御主人が弁護士として関わっていたということはもう既にここで明らかになっていることでございますし、稲田さんが二階さんと親しいとかいうことは、これは別に隠すことでも何でもなくてですね……(発言する者あり)だから、それは分からないですよ、私は。何で隠したか、だから、隠す理由がないじゃないですか。別にそれは政権にとってどうこうという問題では全くない問題であろうと、こう思うわけでありますから、我々としては、むしろ全部出していただいた方がもちろんよかったと思うわけでございますし、むしろ書き換えられた、書き換える前の文書を見ても、私も昭恵も全く財務省に対してあれこれ言っていないということは、これ非常に明らかになっているわけでありますから、むしろそれをしっかりと示していただいた方がよかったと、このように私は今思っているところでございます。
○小池晃君 出してもらってよかったって、人ごとで言っているような場合じゃないんですよ、これは。だって、じゃ、何で隠したのかということになるじゃないですか。結局、総理の関与を隠すためにと。もうやっぱりいいかげんにしてもらいたい。いいかげんにしてくださいよ。資料は包み隠さず提出をする……
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ております。
○小池晃君 全ての関係者に国会で正直に話してもらう、そして安倍首相には内閣総辞職を強く求めて、私の質問を終わります。
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