赤旗2018年5月16日付
日本共産党の小池晃書記局長は14日、BSフジ番組「プライムニュース」に出演し、学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐり同日の衆参両院の予算委員会で開かれた集中審議について、与野党代表と議論しました。
柳瀬唯夫元首相秘書官と学園関係者との首相官邸での面会について、自民党の柴山昌彦副幹事長が「国家戦略特区の制度を説明しただけだ」と、「加計ありき」を否定。これに対し、小池氏は、国家戦略特区での規制緩和の重要項目は23ある中で、柳瀬氏が首相官邸で関係者と面会したのは獣医学部の問題だけと指摘し、「この面会によって、国家戦略特区で獣医学部新設が極めて重要な案件だということが特出しされる状況になった。この面会の意味は極めて大きい」と反論しました。
双方を呼ぶべき
柳瀬氏が安倍首相に「報告していない」とした不自然さを指摘された柴山氏は、「安倍首相が国家戦略特区諮問会議の議長なので関わり合いを持つべきでないと柳瀬氏が判断した」と、大臣規範を持ち出して強弁しました。
小池氏は、「それなら、なぜ安倍首相と加計孝太郎学園理事長が何度も会食していることを周りは止めなかったのか。大臣規範に抵触するかもしれないから報告しなかったとは柳瀬氏も言っていない。無理がある」と反論しました。
柳瀬氏の答弁に反論している中村時広愛媛県知事や加計孝太郎氏らの国会招致を与党が拒否していることについて、小池氏は安倍首相と加計理事長が会食した際のやりとりの記載を柳瀬氏が否定している点など「重要な部分で話が食い違っている。公平性からいっても双方を呼んで問えばいい」と指摘しました。
事態引き延ばし
柴山氏が「中村知事は記者会見で話している。参考人招致で真相に迫ることはできるのか」と釈明すると、立憲民主党の逢坂誠二政調会長代理が「どういう文脈で発言が出たのかおっしゃっていただければより真相に近づける」と反論しました。
小池氏は、「野党が追及しても、資料はない、記憶にないと全部否定しておいて、後になって新しい資料が出てきて新たな議論が始まる。政府・与党のこうした態度がこれだけこの事態を引き延ばしている」と批判しました。