赤旗2018年4月24日付
森友学園への8億円土地値引き問題や公文書改ざん、加計学園獣医学部新設での首相関与、イラク・南スーダン日報隠ぺいに加えて、幹部自衛官の暴言、厚労省のデータねつ造と過労死隠し、文科省による授業への不当介入、福田淳一財務事務次官によるセクハラ―。これら一連の疑惑・不祥事が底なし状態になるなか、政府による虚偽答弁疑惑、文書改ざん問題への不誠実な対応、証人喚問拒否などで、国会審議の前提が崩れる異常事態となっています。日本共産党など野党6党は、国会審議の環境を整える責任は与党にあるとして、新たな日程には応じていません。自公両党は23日も異常事態打開のための責任ある提案をなんら示さないまま、参院決算委員会を自公などの出席だけで強行するなど、無反省な対応を続けました。
日本共産党の小池晃書記局長は23日、国会内で記者会見し、国会審議の前提が壊された異常事態が続いていることについて、加計疑惑やセクハラ疑惑などで与党が最低限の要求にも応じていないとして、「(審議の)環境整備の責任は与党にある」と強調しました。
小池氏は、「加計学園問題で柳瀬(唯夫)元首相秘書官は明らかに国会で虚偽答弁をした」と指摘。愛媛県や農水省の文書、内閣府から文科省に出されたメールを照らし合わせれば、柳瀬元秘書官は加計問題で愛媛県職員に会っているのに、「記憶の限り会っていない」と繰り返しており、「証人喚問に応じるのは当然なのに、応じない」と問題視しました。
小池氏は、福田淳一財務次官のセクハラ疑惑についても、財務省は事実関係を認めておらず、「監督責任、任命責任があるのに、事態発覚後もかばい続けた麻生財務相は辞任すべきだと責任を問う声が国民から上がっている。しかしそれにも回答がない」と強調しました。
小池氏は、「最低限の要求に応じないで、国会の審議だけは応じてくれ、法案は通してくれというのは、とんでもない話だ。ボールは与党にある。それをきちんと投げ返してくるというのが、政府、与党の責任ではないか」と述べました。