赤旗2018年4月15日付
日本共産党の小池晃書記局長は１３日放送の、ＢＳ日テレの番組「深層ＮＥＷＳ」に出演し、学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐり、「首相案件」と書かれた文書が相次いで見つかった問題について議論しました。
文書は、愛媛県と同県今治市の職員と「面会した記憶はない」と答弁してきた柳瀬唯夫首相秘書官（当時）が、２０１５年４月２日に首相官邸で面会し、「本件は、首相案件」と発言したとするもの。愛媛県と農水省で同じ内容の文書が確認されています。
小池氏は、「一学校法人や自治体職員が首相秘書官と会うということ自体が特別扱いだ」と述べ、面会自体の問題を強調。さらに、その後、文書の中身通りに事が進行していることに触れ「安倍首相は“プロセスに一点の曇りもない”というが、正式決定のプロセスに入るまでに内閣府が手取り足取り関わっている」と指摘しました。
自民党の柴山昌彦副幹事長は、「柳瀬氏の分が悪い」「（面会はあったと）認められても仕方ない」としながらも、報告書の中身が正しいかどうか政府としてコメントする立場にないとした安倍首相を擁護しました。
小池氏はさらに、安倍首相が、国家戦略特区での同学園の獣医学部新設の申請は、認定時（１７年１月）に「初めて知った」と答弁してきたにもかかわらず、文書には安倍首相と同学園理事長との間で獣医学部のことが話題になったとの記述があることについて「安倍首相が言っている１年半以上前から議論していたならば虚偽答弁になる」と指摘。「国家戦略特区は首相の権限がものすごく大きい。首相が加計学園側の要請を受けながら会食やゴルフをしていたということになると総理の責任は重大だ」と批判しました。
さらに、「安倍政権がひとたび方針を決めたら、それに反することは全て隠してしまう。強引に上から政策を決めていくようなやり方をやってきた矛盾が噴き出してきている」と述べ、「結論ありきの政治の責任が大きい」と批判しました。