赤旗2018年4月14日付
日本共産党の小池晃書記局長は12日に出演したBSフジ番組「プライムニュース」で、学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐり愛媛県職員の記録で発覚した「本件は、首相案件」という柳瀬唯夫元首相秘書官の発言を、同氏が「記憶の限りでは」などと否定していることについて「記憶と比べたら記録のほうがより確かだ。信ぴょう性は高い」と指摘。安倍政権下の公文書の改ざん・隠ぺい問題をテーマに、自民党の片山さつき政調会長代理と立憲民主党の長妻昭代表代行と討論しました。
小池氏は、首相が加計孝太郎理事長と会食し、獣医学部新設について話したことが同県職員の記録に示されていると言及。「昨年1月20日に同計画を知ったという首相の国会答弁は虚偽である疑いが強く、首相の進退にもかかわる問題だ」と指摘しました。
片山氏が「国からみたら(記録は)公文書ではない」とごまかしたのに対し、小池氏は「県側には事実にないことを書いてもメリットがない。しかもその後の事態は文書の通り進んだ。国はそれを否定するなら、国の側に挙証責任がある。首相の意向で行政がゆがめられたという疑惑の解明は、さまざまな国会議論の前提となる問題だ」と反論。柳瀬氏をはじめとする関係者の証人喚問を提起しました。
長妻氏も、「ロッキード事件時は20人以上を証人喚問した。国会が総力をあげて決着をつけなければならない」と述べました。
防衛省が「存在しない」としてきたイラク日報の隠ぺい問題で、小池氏は問題の本質について「自衛隊を戦闘地域だったイラクに送ったという“戦場の真実”を出すわけにはいかないという思惑があったのでは」と指摘。「南スーダンの日報に関する特別防衛監察を行っている中で、イラク日報が発覚したのに隠ぺいした。文民統制がとれていない現れだ」と強調しました。
片山氏は「私たちは憲法改正を選挙でも掲げ、9条についても党内で結論の方向性を出した」と改憲議論を進めてきたと主張。小池氏は「政府がコントロールできないような自衛隊に強大な権限を与える憲法改正はもはや論外だ」と批判しました。