○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
学校法人森友学園との国有地取引をめぐる財務省の決裁文書改ざん問題、これ、この委員会が与野党全会一致で求めた資料が改ざんされていたわけです。十四日の委員会で金子委員長は、本委員会に対する冒涜であるだけでなく、行政全般に対する国民の信頼性を失わせる言語道断の行為だと述べられました。そのとおりだと思います。
総理にお聞きしたいんですが、総理も金子委員長と同様に、今回の文書改ざんは行政府による立法府への冒涜だという認識でしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 既にお答えをさせていただいておりますように、今回の決裁文書の書換えについては、国民の行政全般に対する信頼を揺るがす事態となっており、私は行政府の長でございますから責任を痛感はしているところでございます。当然、今、行政府と国会、立法府との関係においての責任はどうかということでございますから、その点についても責任を痛感しているところでございまして、行政全般に対する責任は、最終的な責任は内閣総理大臣たる私にあるわけでございまして、深く皆様におわびを申し上げたいと思います。
○小池晃君 冒涜ということを金子委員長おっしゃったんで、そういう認識はあるかと聞いたんです。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今私が申し上げましたのは、まさに行政府の長として私の考え方を申し上げたわけでございまして、金子委員長は院として、委員長として厳しい御叱責をいただいたわけでございまして、真摯に受け止めなければならないと、このように思っております。
○小池晃君 何でこう素直に冒涜だという、金子委員長のことを言わないのか。民主主義の根幹に関わる問題なんですよ、これは。そういう認識がないんじゃないですか。財務省の一部局の不始末の問題ではないんです、これは。内閣全体の国会に対する、国民に対する責任が問われていると、そういう性格の問題だという認識があるかと聞いているんです。答えてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) だからこそ今お答えをいたしました。私は行政府の長として責任を痛感をしておりますし、まさに責任はないのかということでございますから、最終的な責任は私にあると、重ねてこのように申し上げているわけでございまして、言わば、金子委員長が冒涜であると、このようにおっしゃった、行政府の長としてこの言葉を深刻に受け止め、しっかりと対応していかなければならないと、このように考えているわけでございます。
○小池晃君 朝日新聞の世論調査では、改ざんの責任は首相にあると答えた人が八二%なんですよ。総理は行政府の長として、内閣としての責任を、これは重大な民主主義に対する冒涜であるし歴史的な犯罪的な行為だという認識を持たなきゃいけないんですよ。
その上でちょっと具体的に聞きますが、この文書の改ざん、朝日新聞が三月二日に報道して、五日には国土交通省から官邸に改ざんの可能性があると伝えられる、財務省にも伝えられていた。で、先ほどの自民党議員の質問を聞いていましたら、自民党に対する六日の説明でも財務省は書換えを認めなかったそうですね。で、麻生財務大臣にも報告していなかったわけです。
先ほど、自民党の和田議員は、何で報告しなかったのかと財務省を責め立てておりました。それに対して財務省の官房長は、確認できていないのでこれは麻生財務大臣には報告しなかったと答弁しているんですが、六日には総理は知っていたわけでありますね、総理は知っていたんですよ、これを。しかし、八日の朝の当委員会理事会に財務省から改ざん後と全く同じ資料が提出されて、これではゼロ回答以下だと怒りが燃え上がったわけですね。繰り返しますけど、その時点で総理は知っていたわけですよ、改ざんの可能性があるということを。
先ほど自民党議員が財務省に向けた質問と全く同じことを私は総理に問いたい。何で六日に改ざんの可能性があるということを報告を受けながら、国会にも国民にも知らせなかったんですか。少なくとも改ざんの可能性を知らされていたのであれば、あの八日の朝の財務省の対応、これは黙認すべきではなかったと私は思いますよ。先ほどの議員は、ばれなければそのまま隠していたのではないかと言っていた、私はそこまで言いませんが。しかし、総理の対応は、これは野党や国民の疑問に丁寧に誠実に対応する姿勢とは、この八日の対応見たって思えないじゃないですか。どう答えるんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まずですね、まず、三月五日の月曜日でありますが、国土交通省より杉田副長官に対し報告がなされた際は、森友学園の財務省の文書の一部が国土交通省に保存されており、その文書は書換え前のものである可能性があるとの報告があったわけでありまして、それを受けた杉田副長官は、国土交通省に対しては財務省の調査に全面的に協力するよう指示を行い、そして、財務省に対しては調査を徹底的に行うよう改めて指示をするなど、それぞれの省庁に対して事実の解明に向けてしっかり対応するよう指示を行ったものと承知をしております。
また、そうした動きについて、六日、火曜日でありますが、杉田副長官より私に対して、これは秘書官経由でありますが、報告がありました。そして、杉田副長官より関係省庁に対し既に指示をしたとの報告を受け、私としては必要な指示を行ったと認識をしたわけでございます。
そして、事実関係が明らかになった時点で直ちに、事実関係が明らかになった時点で直ちに公表するというのが一貫した方針でありますが、一方で、政府の立場で不確実なことを申し上げるべきではないということは当然のことであります。事実関係を確認できるのはこれは財務省だけでありまして、その中で、財務省として、八日の時点では事実関係が明らかになっていないと判断していたということだと思います。その判断につきましては、必要があれば財務省から答弁をさせたいと思いますが、いずれにせよ、いずれにせよ、杉田副長官から調査を徹底的に行うよう指示をしていたものであります。
○小池晃君 あのね、不確実なことをここで報告しろと言っているわけじゃない。財務省はこれをここで出したわけじゃないですか。それでみんな混乱したわけじゃないですか。少なくとも、その可能性があるという情報を得ていたのであれば、そういうことはしないで、きちんと納得いく対応をしようじゃないかと言うのが総理の責任でしょう。私はそれを聞いているんですよ。全く答えてない。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今申し上げましたように、これは国交省から五日にその可能性があるという報告があって、そして杉田副長官から財務省と言わば国交省にそれぞれしっかりと調査をするように指示をしたところでございますが、今、先ほど答弁をさせていただいたように、我々は事実関係を確認はできないわけでありまして、確認できるのは財務省だけでありまして、その中で財務省として八日の時点では事実関係が明らかになっていないと判断していたということだと思うわけであります。それは、その後我々は聞いたのでございますが、そのことについては、その判断については財務省が行うということでございまして、私たちがそれを乗り越えて、確認できないにもかかわらず、これを行うことはできないと、こういうことでございます。
○小池晃君 総理でしょう、何で乗り越えられないんですか。財務省がとんでもない対応をしているときに、こんなことやったら国会混乱すると、やっぱり改ざんの可能性あるという情報があるんだからちょっと待てと、これ言わなきゃ駄目でしょう。私は、財務省は三月八日にもこれは国民欺いたと思いますよ。それを黙認した総理の責任は重大だと。これも大事な問題だと思います。
それから、確認したいんですけれども、麻生大臣は、佐川前理財局長は文書改ざん知っていたと思うと答えている。ところが、佐川氏にはそのことをただしていないわけですね。刑事責任が問われるんじゃないかという問題を何で本人に確認もせずに答弁するんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今の御質問ですけど、佐川前長官含めまして、当時の理財局の職員がどの程度関与したかについては、これは私どもとしては捜査の影響も考えながら、私どもとしては今やっている最中ですからね。(発言する者あり)いえ、最中ですから、そこをちょっと前提として理解しておいてもらわぬと話になりませんので。
当時の理財局長は佐川理財局長でしたんで、私どもとしては、あの文書を見る限りでは、少なくとも国会での答弁というものに関して誤解を受ける等という、取られないようにするために行われたんだと見られておりますので、当時、主として答弁しておりましたのが佐川前長官であることを考えれば、関与の度合いは大きかったのではないかということを申し上げておるんだと思っておりますが。
○小池晃君 何で佐川氏は改ざんを知っていたと答えたのかと、本人に聞かないでどうしてそれが分かるんですかと言っているんですよ。
ちょっと答えになっていないから止めてください、これ、もったいないですから。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(麻生太郎君) 今答弁申し上げましたとおりでして、当然のこととして、当時の主たる答弁者でしたから。佐川前長官が答弁をしていた本人でしたので、私どもとしては関与の度合いというのは大きかったのではないかということを考えておるということです。何のおかしい、何のおかしいところないと存じますが。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) じゃ、速記止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
佐川前局長が知っていたというふうに答弁をしたのは、先週金曜日の財務金融委員会で私が一番最初に答弁したんだろうと思っております。それは、関係者、関係者に聴取をして、その結果として我々の知り得る限りということでそういう御答弁を申し上げております。
○小池晃君 だから、関係者と言うけど、本人に聞かないで何で知っていたと分かるんですか。
○政府参考人(太田充君) 周囲含め関係者がそういう認識ですから、それは知っていたというふうに認識できたということで御答弁申し上げております。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
今の委員の御質問は、要すれば、佐川前長官から聞いていないのかということだろうと思います。
佐川長官が退任するに際して、その過程において、事務次官が佐川前長官からも聞き取りはしております。そのときに彼が答えたことは、決裁文書の提出時の担当局長なので責任は感じていると、ただ自分、佐川本人が具体的にどのように関与したかについては、刑事訴追の可能性もある状況なので答えは差し控えたい、これは、退任したときにぶら下がりと称するところで佐川本人が答えていたことと同じことでございますが、そういう回答だったというふうに承知をしております。
○小池晃君 じゃ、確認していないんじゃないですか。刑事責任に問われるかもしれないことを推測で言っているんですよ。
それから、もう一つじゃ聞くけど、じゃ佐川氏は当時の官房長あるいは事務次官に相談していないんですか。
○政府参考人(太田充君) 相談という意味は、それは書換えについて相談をしていないかということですか。
相談をしていないというふうに我々は承知しています。
○小池晃君 それは佐川氏に聞いたんですか。
○政府参考人(太田充君) 当時の、その当時の官房長あるいは当時の理財局において仕えていた者、そういうところから聞いてということです。
佐川本人には、今申し上げたことが全てであります。
○小池晃君 佐川氏には何も聞いていないんですよ。それであんなことを言っているわけですよね。何で佐川氏に直接聞かないんですか。問いただせばいいじゃないですか。
○政府参考人(太田充君) 今ほど申し上げたとおり、その退任をする過程において事務次官が聞き取りをして今申し上げたことを答えたということ、先ほど申し上げたとおりでございます。
○小池晃君 何で今聞かないのかと聞いているんです。
○政府参考人(太田充君) 今後の調査なり捜査の過程においてということはあるかもしれませんけれども、少なくとも、退任をしたのはつい最近でございますので、そのときに聞いてそういう答えだったというふうに承知をしております。
○小池晃君 あのね、もうこれは証人喚問するしかないですよ。今日の委員会で、委員長、今日の委員会で議決してください。
○委員長(金子原二郎君) ただいまの御要求に関しては、後刻理事会で協議をさせていただきます。
○小池晃君 改ざんされた文書では、安倍昭恵氏に関わる記述が削除されている。総理は、改ざん前の文書を見ても私や私の妻が関わっていないということは明らかだと言いますが、朝日新聞では、総理の答弁納得できないという方は七二%です。
総理は、先ほど、削除されたからといって自分の答弁がひっくり返るわけではないと述べたけれども、問題は、削除されたかどうか以前に、何でそもそも決裁文書に安倍昭恵さんが出てくるのかなんですよ。
その理由について、財務省は、この間、国会対応だから、それは近畿財務局、地方支分部局は、本省は国会対応だから、そのことを配慮して参考になるのではないかといって書いたというふうに国会で答弁されてきましたが、安倍昭恵さん、国会議員じゃありませんよ。
何で国会議員でもない安倍昭恵さんの動向が決裁文書に記載されているんですか。
○政府参考人(太田充君) それは、基本的に総理夫人だということでということだと思います。
○小池晃君 重大な発言ですよね。重大な発言ですよ。総理夫人なんですよ。まさに、国会議員以上に配慮しなきゃいけない存在なんですよ。だから決裁文書に登場してきているわけじゃないですか。これはやっぱり重大だと。要するに……(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。御静粛に。
○小池晃君 特例承認するに当たって、森友学園に安倍昭恵総理夫人が関わっていることがこれは極めて重大な要素だったということなんですよ。だから書いたんですよ。
この経過見ても安倍昭恵さんが要所要所で、大事な局面で登場してくるんです。これ、非常に大事なところですよ、これは。(資料提示)
例えば、これは森友学園の小学校用地取得について、近畿財務局が平成二十六年四月十五日に、大阪府私学審議会の答申得る前の契約ができないと断っていた四月十五日の二週間後の二十八日に、例の籠池氏の発言がここに書かれているわけですね。籠池氏と近畿財務局の打合せで、いい土地ですから前に進めてください、で、並んで写っている写真が示される。この日を境にして、その次、六月二日には、売払いを前提とした貸付けについては協力させていただく、前進するわけですよ。
それから、もう一回登場するのは、平成二十七年一月八日、なぜか産経新聞社のインターネット記事が、なぜかこの決裁文書に書かれるわけですね。その記事を書かれた翌日の一月九日に貸付料の概算額が伝えられる。そして、大阪府の私学審が認可するわけですよ。ここでも昭恵氏に関わる記述が決裁文書の中ではターニングポイントに出てくるわけですよ。それはまさに、今理財局長が言ったように、総理夫人だからですよ。
これは、結局、今日午前中に自民党の青山議員が、これは財務省近畿財務局が言い訳を並べていたんだと、こうおっしゃった。そのとおりだと私思いますよ。これ、やっぱり近畿財務局がこの極めて異例な取引を特例承認することを本省に了解してもらうためには、やっぱりこれが総理夫人だと、総理夫人案件だということを、そういう言い訳をする必要があると、だからこういうふうに書いているとしか思えないじゃないですか。
財務省、そういうこととしかこれ受け取れないですよね、これはまさに。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
基本的に、籠池理事長が、あるいは森友学園側が総理夫人の名前を出していらっしゃったということは事実でございますので、それがあってということだろうと思います。そういう意味でお答えを申し上げたつもりだったのですが、そういうことだというふうに、籠池理事長が盛んに昭恵総理夫人のお名前を出していらっしゃったということでそういうふうに記述をしているということだろうと思っておりますが。
○小池晃君 昨年三月一日の当委員会で私質問したときに、総理夫人が森友学園を度々訪問されて講演されて、名誉校長に就任されていたと、それを総理に指摘をいたしました。そうしたことが国有地の払下げに一切影響がなかったんですかという私の質問に対して、総理はこう答えているんです。例えば小池さん、安倍昭恵幼稚園と書かれてあれば、理財局が恐れ入りましたといって安くするんですかと。しかし、改ざん前の決裁文書は、それこそ恐れ入りましたと、対応したと。何笑っているんですか、総理。笑っている場合じゃないと思いますよ、これはね。少なくとも、少なくとも財務省がそう受け取った、そう考えたとしても不思議ではないと思いますよ。
私は、こういう総理の国会での対応がこの文書改ざんに与えた影響は、これは総理も否定できないと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは全く違います。
まず、最初申し上げましたように、この元の文書を見ていただければ、財務省が、あっ、そうですか、安倍昭恵夫人が関わっているからそうですかとは全くなっていないわけでありまして、先ほど、先ほど太田理財局長が答弁させて、先ほど太田理財局長が答弁したのも、安倍昭恵というのが別に私の妻でなければ、それは当然載りませんよ。それは当たり前の話だろうと。私の妻であるから、この経緯の中で、籠池氏が、籠池氏が述べた、籠池氏がまさに私の妻の名前を出して、籠池氏が私の妻がそう言っていたと言っていたという記述は、その経緯の中で当然総理夫人の名前を籠池氏が出したからそれは載せていたんだろうと、こう思うわけでありまして、産経ウエブの話も、これは既にオープンになっている話でありますが、それも一応載せてあるわけでありますが、言わば、それは載せているわけでありますが、産経ウエブについては載せているわけでありますが、しかし、それは既に公開情報としてあったものを事実として淡々と述べているんだろうと思います。
そして、ここにおいては、ここにおいては、例えば私の妻自体が近畿財務局に働きかけを行っている、あるいは私の事務所の者が行っているということはもちろん全く書いていないのみならず、書換え前のこの文書を見ていただければ、私の妻について書かれた記述は書換え全体の中のごく一部にすぎないわけでありまして、政治家からの問合せや、さらにそれ以外の詳細に記載されていた経緯の部分について、これはほぼ全て削除がされているわけであります。
かてて加えて、ここは重要な点なんですが、是非言わさせていただきたいと思いますが、貸付けに係る特例承認のこれ決裁文書だけではありません。例えば、私の妻が出てこない貸付けに係る決裁文書というのも決裁文書ではありますが、その経緯の部分についても同様にほぼ全て削除がなされているわけであります。そしてまた、さらに売買に関する、また、また、売買に、売買に関する決裁文書には一切妻のことは、これ売買に関する、一番皆さんが議論しておられたところの点でありますが、売買に関する決裁文書については一切妻のことは出ていないわけでありまして、今委員が、委員がつくっておられるストーリーとしては、妻の名前が出ているから削除したということでありますが、妻の名前が出ていないところも全て決裁文書については削除されているということは申し上げておきたいと思います。
このように考えれば、答弁がある、書換えを行う理由が、妻の名前があるからこうした書換えを行ったことではないと、このように考えているところでございます。
○小池晃君 長々長々関係ないことしゃべらないでくださいよ。
あのね、私が言っているのは、じゃ、今の説明ありましたが、いろいろありました、全部出ていると、インターネットも出ていると、国会でも議論された、それは知っていますよ。でも、何でそれを決裁文書に書いてあるのかということなんですよ、こんなに詳細に。これ、どう考えたっておかしいじゃないですか。
麻生大臣、麻生大臣に今日は、麻生大臣にお聞きしますよ。麻生大臣ね、麻生大臣は十四日の当委員会でこうおっしゃっています。国有財産の管理処分は、相手がどのような方とかどのような機関かとに関係なく、法令に基づいて行ってきていると、こう言っているんですね。どのような方か、どのような機関か関係なく、法令に基づいてやる、だったら何で決裁文書にどのような方かというのを書くんですか。説明付かないじゃないですか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
国会議員の先生方の秘書からのお話も書いてあります。再三答弁しているようで恐縮ですが、基本的に本省決裁なので、そういう意味で、国会周りの方の情報を書いておこうということで書いていると、そういう判断だと思います。
○小池晃君 あのね、あのね……(発言する者あり)ちょっとうるさいな、もう自民党のやじ、やめてください。
地方からの文書だけではなくて、決裁文書は理財局の文書ですよ。理財局の文書にあの日本会議の例の話が出てくるわけですよ。しかも、その中で安倍昭恵さんの名前、出てくるわけですよ。
やっぱり、結局、だから、これは近畿財務局の問題ではなくて、理財局がやっぱり安倍昭恵さんの名前を出せというふうに書いたわけですね、これ。これは確認しますよ。この学校法人森友学園の概要は、これは理財局で書いた文書ですよね。そこに……(発言する者あり)理財局なんですよ、理財局が書いた文書ですね、確認します。
○政府参考人(太田充君) 今御指摘のものは、基本的に近畿財務局の決裁の中には入っておりませんので、理財局の段階のときに、まあ近畿財務局に多分教えてもらったということだろうと思いますが、本省決裁のときに入っている資料であることは事実です。
○小池晃君 だから、国会周りだから近畿財務局が書いたと言うけれども、これは理財局が書いているんじゃないですか。言い逃れはもうやめなさいよ。
大臣ね、これどう考えたって、安倍昭恵さんの存在というのがこの決裁にとって必要だと理財局が判断したという、そういうことじゃないですか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは先ほど太田理財局長の方から御答弁申し上げましたとおりなんであって、本省の理財局として関係、国会答弁の関係がありますので、いろいろな形で出てきた人の名前をざっと一列に書いたというだけのことだと思いますが。
○小池晃君 安倍昭恵さんは国会答弁とは関係ないと思いますが。
○国務大臣(麻生太郎君) いえ、その中のこれまで出てきた関係者の名前としていろいろ出てきたんだと思っておりますが。
○小池晃君 もう本当に説得力私ないと思います。やっぱりこういうことだから国民はこの問題での説明に納得していない。
しかも、森友との関わり、安倍昭恵さんの森友との関わりというのは、これ一過性じゃないんです。何度も一緒に写真を撮って、籠池夫人と頻繁にメールを交わして、そして森友学園を訪問して講演会でお話をされ、教育方針に感動して涙まで流したと言っているわけですよ。それなのに、森友学園の危機のときに、最大の課題だった土地の取得の問題が座礁しかかったときに、これには一切関わっていないと。これね、私ね、納得できる説明では到底ないと思いますよ。
そして、これだけの問題に大きく発展してきている。予算委員長が、国会審議が停滞したと、論戦の貴重な機会が失われたと嘆くような事態をつくった。しかも、これ異例尽くしの土地取引の結果、八億円の国有財産がこれは失われたということになれば、大変な思いで税金払っている国民はどう思うのか、社会保障の削減で苦しんでいる国民はどう思うのか、国民はやっぱりそういうのを怒っているということを総理は知るべきである。
朝日も毎日も共同も日本テレビ系の世論調査も、六五%の方が昭恵夫人の国会招致、証人喚問が必要だと思うと考えている。それなのに昭恵氏は、この問題が明るみになって以来、一度たりとも森友学園の問題について語っていませんよ。国会招致どころか、インタビューにも記者会見にも応じていないんですよ。
総理、これだけ国会を揺るがす問題にまで発展している、国民が疑問を持っているときにこんな対応を続けていたら、いつまでたったって国民の疑念は晴れないんじゃないですか。いつまでこんなことを続けるつもりなんですか。総理、お答えいただきたい。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど来答弁をさせていただいておりますように、私も妻の昭恵も、この国有地の売買あるいは学校の認可について全く関わっていないと、関与していないということはそのとおりでございまして、この元の文書を見ていただいても関与の事実はないわけであります。
籠池氏が、妻がこう言ったと、これ籠池氏が言っていることが紹介をされているわけであります。当人の、この交渉をしている当人の口から出たということについて記述があるというふうに理解をしているところでございます。そして、言わば妻についてのことについては私がこれまでも丁寧に答弁をさせていただいておりますし、この前に進めてくださいということについてもお答えをさせていただいているところでございます。
これからも言わば御質問があれば丁寧に説明をさせていただきたいと、このように思うわけでございますが、いずれにいたしましても、この決裁文書につきましては、決裁文書につきましては一切私からも指示をしていないということは何回も申し上げているとおりでございますし、この決裁文書の変更については関わっておりませんし、当然妻の昭恵も全く関わってはいないということは何回も申し上げている次第でございます。
○小池晃君 あのね、安倍昭恵さんがそういうことを言っていないと私は聞きましたと、そんな説明で誰が納得するんですか。夫婦の家庭の会話でこんな問題を乗り切ろうなんというのはあり得ない話だ。大体この問題は、私や妻が関係していれば総理大臣も国会議員も辞めると、こういう総理の断言があったわけですよ。仮定の質問には答えないといつも言うのに、仮定の質問に答えているんですよ。公的な存在だということを認めているんですよ。
こんな発言をした以上、幾ら総理が、安倍昭恵さん、家では言っていないと言ったって誰も納得しない。これは国会でしゃべっていただくしかありません。安倍昭恵さんの国会招致を求めます。
あわせて、首相夫人付けの谷査恵子さん、それから佐川氏の前の理財局長である迫田英典さんの証人喚問を求めて、私の質問を終わります。