赤旗2018年3月19日付
学校法人「森友学園」に関する財務省の決裁文書が改ざんされていた問題で、日本共産党の小池晃書記局長は18日、フジテレビの「新報道2001」で、佐川宣寿前理財局長の証人喚問を「19日に議決しよう」と求めました。立憲民主党の福山哲郎幹事長も「与党側が拒否する理由はない」と主張しました。
小池氏は、麻生太郎財務相らが改ざんの責任を佐川氏ひとりに押し付けていることを「ありえないことだ」と批判。16日に日本共産党の辰巳孝太郎議員の質問に対して、財務省が「私や妻が関係していたら総理大臣も国会議員もやめる」という安倍晋三首相の答弁が改ざんに影響していたことを認めたことを紹介し、「これが改ざんの出発点だったのではないか」と述べました。
「いったい誰の指示で、何の目的で改ざんしたのかが焦点だ」と述べた小池氏は、森友学園に特別の便宜を決めた「特例承認」の決裁文書に何度も安倍晋三首相の妻・昭恵氏の名前が出てくることについて、「財務省が、よほど特別な事情がなければ、あの異例な取引を了承できないということだったとしか思えない」と指摘し、昭恵氏の証人喚問を強く求めました。そして、昭恵氏付の秘書だった谷査恵子氏、売却交渉当時の理財局長・迫田英典氏らを含め、全関係者の証人喚問も求めました。
自民党の山本一太参院議員は「昭恵氏の喚問には到底賛成できない」とかたくなに拒否し、「(改ざんは)言語道断だが、安倍政権が続くことが国益だ」などと述べました。
これに対して小池氏は「認識が甘い」と批判。「公文書の改ざんは国民主権・議会制民主主義を踏みにじることだ」と指摘し、総選挙で得た自民党の議席も虚構の上で得たものになるとして「徹底的な真相解明を通じて、安倍内閣を総辞職に追い込む」と主張しました。
さらに、8億円値引きの根拠になったごみに関する記述が改ざん後にすべて削除されている問題についても、「値引きの根拠が崩れさったことになる。国民の財産が奪われた。徹底的な解明が必要だ」と訴えました。(詳報)