赤旗2018年3月14日付
日本共産党の小池晃書記局長は13日、国会内で記者会見し、学校法人「森友学園」との国有地取引で財務省が決裁文書を改ざんし国会に提出していた問題について、「議会制民主主義の根底にかかわる、日本の民主主義の土台を崩しかねない大問題だ。行政府が立法府を1年にわたり欺き続けた問題であり、真相解明、責任追及は与野党を超えた最優先課題だ」と述べ、佐川宣寿・前国税庁長官、安倍晋三首相の妻・安倍昭恵氏の証人喚問の実施を含め、真相解明へ政府・与党が責任を果たすべきだと強調しました。
小池氏は、12日の6野党書記局長・幹事長会談で、事態打開の責任はすべて政府・与党にあるとして対応を求めたものの、いまだに返答がないと批判。今回の問題が「『書き換え』どころではなく、新しい文書をねつ造したというほどの大規模なものだ。『理財局の一部職員がやった』などということはありえない。とりわけ佐川氏の証人喚問は、事態打開の議論を進める上で絶対に必要だ」と述べました。
小池氏は、安倍首相が「全容解明」が必要だと述べたことをあげ、「本気で全容を解明するというのであれば、当事者の直接の証言を求めることが欠かせない。政府・与党としても野党の要求に応える責任がある」と強調しました。
さらに、国土交通省や会計検査院も決裁文書改ざんを把握していたことについて問われ、小池氏は「財務省のみにとどまらず、政府全体に波及する問題となっている。いよいよ真相解明が必要だ」と述べました。
“きっかけは首相答弁”
日本共産党の小池晃書記局長は13日の記者会見で、学校法人「森友学園」との国有地取引で財務省が行った決裁文書改ざんについて政府が佐川宣寿・前国税庁長官の国会答弁との整合性をとるためだったとしていることを批判しました。「佐川氏は安倍晋三首相の妻の昭恵氏のことはほとんど答弁していないのに、なぜ昭恵氏の名前を決裁文書から削除しなければいけないのか」と指摘。さらに、改憲・右翼団体「日本会議」についての説明文も改ざんで削除されていたことをあげ、「『佐川氏の答弁との整合性』ということだけでは説明がつかない。これらは安倍首相の答弁や主張にかかわる部分であり、改ざんのきっかけは安倍首相の答弁とのつじつまをあわせるためではないか」と述べました。
また小池氏は、「なぜ財務省の決裁文書に、昭恵氏の名前や日本会議の説明文が必要なのか」とのべ、森友学園への「特例的」な扱いとの関係などを、引き続き追及したいと語りました。