赤旗2018年3月3日付
「改ざんしてないなら、してないって言えばいいじゃないですか」―。日本共産党の小池晃書記局長は2日の参院予算委員会で、再三にわたり財務省の太田充理財局長をただしました。同日浮上した学校法人「森友学園」との交渉記録が書き換えられていた疑惑。委員会室では野党議員から「国会の調査権の軽視だ」の声も飛びました。
小池氏は、元の文書を出すよう麻生太郎財務相に要求。麻生財務相は「大阪地検の捜査にどういう影響を与えるか予見しがたい」と答弁を拒否しました。資料の有無さえ言わないため押し問答になりました。
小池 捜査に影響を与えるなら、元の文書があるということだ。
財務相 捜査に影響がないと考えられるならその段階で調べる。
小池 改ざんしてないなら、ないと言えばいい。言わないことは(文書が)あると認めたことになる。
麻生財務相の答弁を受けた太田局長は「捜査への影響」を口実に7度にわたり「お答えを差し控えさせていただきたい」と繰り返しました。与野党の理事は答弁についてその都度協議。委員会室は「証拠隠滅だ」などの声で騒然となりました。
小池 改ざんしていないと言えないのか。
太田理財局長 捜査の影響がないと考えられる段階で、必要があれば調べる。
小池 すぐに調べなければだめだ。
理財局長 捜査に対する影響を十分配慮しつつ、調査したいと思う。
小池氏は麻生財務相に再度確認。麻生財務相は「私の段階で分かるわけがない」と答弁を拒否。小池氏は「結局、書き換えていないと言えない。国民は何かやったんだと思う」と指摘しました。
委員会後、小池氏は「書き換えがないというだけなら捜査に支障をきたさない。言わないのは書き換えたことになる」と指摘し、「公文書の改ざんなら重大問題だ。価格交渉が書かれていれば、また虚偽答弁になる」と強調。「参院予算委が開示を求めた文書が書き換えられたなら、国会、ひいては国民を愚ろうすることになる。今後徹底的に追及していきたい」と批判しました。