赤旗2018年2月20日付
日本共産党の小池晃書記局長は19日、国会内で記者会見し、政府が「働き方改革」関連法案に盛り込んだ裁量労働制の対象拡大を狙い、裁量制の労働時間が一般労働者より「短い」かのように偽る形でデータを示してきたことについて、「一連の経過は捏造(ねつぞう)だと言わざるをえない」と厳しく批判し、安倍晋三首相の責任は重大だと強調しました。
小池氏は、政府が国会で示した労働時間に関する調査結果で、一般労働者には「最長の残業時間」を質問する一方、裁量労働制で働く人については最も多くの労働者が属する「労働時間の状況」を集約し、両者を比較したことについて、「違う性格のデータを比較したこと自体がきわめて不適切だ。裁量労働の労働時間が短いと描きだすために意図的に、比較すべきでないデータを比較したと言われても仕方がない」と指摘。「裁量労働制の営業職への拡大を何が何でも押し通したい意図があったとしか思えない。まさに捏造だ」と述べました。
小池氏は「総理が『働き方改革』法案を今国会の目玉法案として推し進め、総理自身が国会で(裁量労働制の方が労働時間は短くなると)複数回答弁した。総理の責任は重大だ」と強調。「いままでの議論の土台が崩れた以上、裁量労働制を含む労働法制改悪案全体の提出を断念すべきだ」と主張しました。