赤旗2018年2月13日付
侵略戦争反対と人間の尊厳を求めてたたかった日本共産党員作家・小林多喜二の生誕115年、没後85年を記念する「杉並・中野・渋谷 第30回記念多喜二祭」が12日、東京都中野区で開かれ、1200人が参加しました。
多喜二が学んだ小樽高等商業学校(現・小樽商科大学)教授の荻野富士夫氏が「小林多喜二の生きた時代と現代―『我等(われら)何を、如何(いか)になすべきか』―」と題して記念講演をしました。
講演で荻野氏は、多喜二の作品を貫く思想と視点を著作や資料を示し解明。資本主義による労働者の搾取の実態の暴露や戦争のカラクリを暴いた足跡をたどりました。
多喜二の時代を把握することは安倍政権の新たな戦時体制の構築に対峙(たいじ)することにつながると強調。作品から多喜二の変革の意思と実行を学びとることが重要だと述べました。
日本共産党の小池晃書記局長が連帯あいさつしました。(詳報)
小池氏は、戦前の暗黒時代に生きた多喜二の時代と今の時代の違いを強調し、草の根の共同の発展で「市民と野党の共闘」が実現しつつある状況について「多喜二は大いに喜び、生き生きと小説に書き社会変革の活動に全力を挙げたのではないか」と語り、「多喜二のように声を上げ、多喜二のようにたたかおう」と呼びかけました。
精神科医で立教大学教授の香山リカ氏も「多喜二と私と若者と」と題して講演。「(暗黒の)時代がまた戻ってきている」と指摘し、「とにかく口をつぐまない。声を一緒に上げたい」と話しました。俳優の津田恵一氏が「党生活者」を朗読。歌手の岸本力氏が歌を披露しました。
市田忠義副委員長が出席し紹介されました。