赤旗2018年1月27日付
『週刊金曜日』が日本共産党の小池晃書記局長へのインタビューを12日号、19日号で連続掲載しています。作家の雨宮処凛さんが聞き手になり、共産主義という言葉の意味、若者の支持をどう広げるか、格差や貧困の問題などについて小池氏に率直な疑問をぶつけています。
冒頭、雨宮さんは、最近の政治のキーワード「リベラル」について「共産党は『リベラル』政党と呼んでいいのですか?」と質問しました。
小池氏は、現在の安倍政治は、戦後民主主義の到達のうえに立ってきた従来の自民党政治とも異なる「破壊の政治」だと指摘。「リベラル」は、安倍政治への対抗軸として、「個人の尊厳」を土台に、戦後民主主義の到達点に立って政治をつくるという文脈で語られているとし「そういう意味でのリベラルであれば、まさに共産党は、最も個人の自由、基本的人権を主張している政党」「筋金入りの『リベラル政党』です」と応じました。
小池氏は、共産主義というと旧ソ連や中国のような印象があるとし「僕らが考えている社会主義、共産主義は、そういうものとは無縁です」と強調。資本主義や民主主義の成果を受け継ぎ発展させたうえで、利潤第一主義の転換を掲げる党の方針を説明しました。
資本主義的生産を「人間の浪費者」と告発したマルクスの言葉を小池氏が紹介すると、雨宮さんは「今のマルクスの言葉はすごい」と共感。多くの若者が、自己責任論を押し付けられ企業に使い捨てにされている問題で意気投合しました。
「若者は全然保守化していない」との認識でも一致。雨宮さんは一方で、若者の投票が自民党に向かっていることへの歯がゆさを吐露。小池さんはメディアの責任を問うとともに、「(若者に)どう伝えていくか、というのが課題。若い共産党員が同世代で語り合うことをやっていかないと」と語りました。
このほか、社会保障や教育の財源をどうするのか、貧困と格差をどう是正していくのかなど、貧困問題に取り組んできた雨宮さんからのストレートな質問に小池氏は丁寧に答えました。