「赤旗」2014年11月13日付
日本共産党の小池晃副委員長・政策委員長は12日、NHK「日曜討論」で日米・東アジア外交をめぐり各党代表と議論し、党の北東アジア平和協力構想を示すとともに、懸案の日中・日韓関係の打開のためにも、土台にある歴史認識問題の解決を強調しました。
番組では、11月のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)での日中首脳会談実現がテーマとなりました。尖閣問題を問われた小池氏は、尖閣諸島は日本の領土であり、堂々と外交交渉で解決すべきだと述べた上で、「日中双方が軍事的緊張を高めている。ここから抜け出す平和の外交戦略が必要だ。ノーベル平和賞の有力候補にまでなった憲法9条を生かした平和外交をやれるかどうかが問われている」と述べました。そして、「東南アジアでは、東南アジア友好協力条約(TAC)を結んで絶対に紛争を戦争にしない努力を続けている。北東アジアでもそういう枠組みをつくること、『平和協力構想』を私たちは提案している。北東アジア友好協力条約を結び、領土問題も外交交渉で解決すべきだ」と語りました。
さらに「その土台に、過去の侵略戦争への反省をすえることが、日本政府に求められている」と強調しました。
日韓関係について小池氏は、関係悪化の原因に日本軍「慰安婦」問題があると述べ、「慰安婦」問題で日本軍の関与と強制性を認め謝罪した「河野談話」撤回を求める攻撃に、政府はなぜ反論しないのかと指摘。安倍首相が「河野談話」継承を言いながら、国会で問われると「性奴隷といういわれなき中傷」と述べて「河野談話」を事実上否定していることを批判。「真の日韓友好関係のためにもこの問題での態度を改めるべきだ」と語りました。
自民党の高村正彦副総裁は「政府は『河野談話』を継承するといっている」と語る一方で、小池氏の指摘には答えず、「『強制連行した性奴隷』はいわれなき中傷だ」などと正当化しました。小池氏は「ごまかしだ」と批判しました。
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