赤旗2017年12月17日付
日本共産党の小池晃書記局長は16日、米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)所属の米軍ヘリからの部品落下事故が相次いだ緑ケ丘保育園、市立普天間第二小学校(いずれも宜野湾市内)を訪れ、教育現場という、あってはならない場所で発生した事故の生々しい実情を視察しました。赤嶺政賢衆院議員も同行しました。
緑ケ丘保育園では、7日に米軍ヘリからとみられる部品落下事故が発生しました。神谷武宏園長は、警察は事故当日に現場検証を行っただけで、防衛省沖縄防衛局も「部品は米軍のものだが、落としたことは否定している」と電話一本の連絡で済ませ、謝罪もないことに強く憤り、「近くの住民は部品が天井に落ちた後、跳ね上がるのを見ている。これは犯罪であり、私たちの誰かが殺されていたかもしれません。米軍の言い分で済ますのではなく、徹底的に捜査すべきだ」と訴えました。また、父母らが保育園上空の飛行停止などを求める署名を開始したことを紹介しました。
小池氏らは、「米軍も日本政府の対応も許されません。今回の事件に関して、野党は集中審議を要求しています。しっかり取り上げていきたい」と応じました。
13日にCH53Eヘリの窓が落下した普天間第二小の校庭には、「ここから先は入らないで下さい」との注意書きが。大村朝永教頭は、事故当時、校庭の両端で4年生と2年生が授業を行っており、窓の落下で粉じんが発生し、石が飛んで児童1人が軽傷を負ったと説明。校庭にいた担任も心労に苦しむなど、教員も児童も深刻な傷を負っている実情が語られました。
また、「学校上空を飛ばない」という日米合意に反して、米軍ヘリが日常的に旋回飛行を行っています。
喜屋武悦子校長は、「こうした実情を、さまざまな角度から検証してほしい」と要望。小池氏は「しっかり国会で取り上げます。私たちは米軍機の飛行停止と、普天間基地の無条件撤去を求めていきます」と応じました。