「赤旗」8月28日付
東日本大震災からの「復興」をかかげ国の補助金を使って、企業などの電話応対業務を請け負うコールセンター子会社を東北などで運営してきた株式会社DIOジャパン(東京・本門のり子社長)が休業状態になっている問題で、元従業員からの未払い賃金の立て替え払いについての確認申請に対し各地の労働基準監督署が子会社の「倒産」を認定していることが27日、厚生労働省や関係者への取材で分かりました。
「倒産」を認定したのは福島県のいわきコールセンターと岩手県内の釜石、花巻、洋野の3コールセンター。
各コールセンター元従業員からの申請にもとづき7月末までの給与の未払いなどを確認、事実上の「倒産」状態にあると認定したもので、近く給与の8割分が立て替え払いされます。事業者に代わって政府が立て替えをする制度で、独立行政法人の労働者健康福祉機構が支払います。
岩手県の3コールセンターで61人分の未払い金は約1700万円。いわきコールセンターは四十数人(4月、5月、6月分が未払い)で推定約2000万円。
いわき労働基準監督署は「立て替え払いの申請手続きについて説明会を開いて対応をしたい」としています。
立て替え払いをめぐっては、元従業員からの申請について労基署が「親会社が倒産しなければ受理できない」との対応があり、日本共産党の小池晃参院議員らが速やかに受理すべきだと是正を要請。厚生労働省も「倒産の認定申請は受理が原則だ」と認めました。