赤旗2017年9月6日付
堺市長選(10日告示、24日投票)で「住みよい堺市をつくる会」が自主的支援する竹山修身市長の3選をめざして同市内で4日夜に開いた決起集会で、日本共産党の小池晃書記局長が行った情勢報告(要旨)を紹介します。
安倍暴走政治の協力者・応援団の維新に審判を
みなさん、こんばんは。日本共産党は「住みよい堺市をつくる会」の一員として、竹山修身市長の勝利のために、みなさんと力を合わせ、全力をあげて頑張ります。
維新は、国政では安倍政権を支え、暴走をけしかける。堺では、住民の自治と暮らしを根こそぎ壊そうとしている。安倍暴走政治の補完勢力、最大の協力者、応援団である維新に厳しい審判を下しましょう。
(小池氏は、国政における維新の補完勢力としての役割を糾弾した上で、堺市政の問題に話を進めました)
「大阪都」構想に再び痛烈なノーをつきつけよう
堺、大阪の暮らしと未来を守り発展させるためにも、絶対に維新に堺の市政を渡すわけにいかない。今度の選挙は、「大阪都」構想にもう一回痛烈なノーの審判をつきつけるのか、それとも維新の野望を許してしまうのかがかかっています。「都」構想は2015年5月に大阪市の住民投票で否決され決着がついた。前回の市長選で「都」構想反対を正面から掲げた竹山さんが勝利した。「大阪都ノー」という堺の民意は明白ではありませんか。「大阪都」になれば、堺市はなくなってしまう。「大阪都」の特別区にバラバラにされて、440億円もの堺市民の財政が「大阪都」に吸い上げられてしまう。結局、「都」構想は、440億円のみなさんの税金をピンハネし、カジノのために使おうというたくらみです。百害あって一利なしの「都」構想に党派を超えて反対の声があがるのは当然です。
7月の記者会見で松井一郎知事は「大阪都は争点にしない」といった。その理由を記者に突っ込まれ、「争点にしたら竹山さんの思うつぼ」だと。「都」構想を争点にしたら選挙に勝てない、だからごまかしてやりすごして選挙が終われば強行しようとする。だまし、ごまかし、蒸し返しという維新のお家芸を絶対に許すわけにはいかない。もう二度と「大阪都」を堺で口にできなくなるように、決着をつけようではありませんか。
維新のウソとごまかしによる竹山市政攻撃を打ち破ろう
「都」構想をひた隠しにする維新は「堺は停滞、大阪は成長」「竹山市政では停滞、維新政治で成長」と宣伝していますが、事実はまったく異なります。ウソとごまかしによる竹山市政攻撃を、真実を示して打ち破る選挙にしていこうではありませんか。
例えば維新は、「堺市の借金が増え続けている」といいますが、堺市が返済しなければいけない借金は横ばいで増えていません。増えているのは、臨時財政対策債という国が返済しなければいけない借金です。
「堺の経済が停滞している」もウソです。2014年度の工業統計調査の結果を見ると、堺の製造品等出荷額は過去最高の約3兆8千億円に達し、人口1人あたりで政令市で1位です。
水道料金の問題では、竹山さんは就任直後に水道料金の引き下げを実施しました。下水道料金はこの秋からの値下げが決まっています。一方で維新は、大阪市の水道料金が安いと宣伝するのですが、これは維新がやったからではありません。淀川が大阪市内を流れているから浄水コストも安くつく。ホテル、工場などの大口使用者の料金を高く設定している。ところが、水道事業の民営化でこの仕組みを壊そうとしているのが維新です。その維新政治を堺に持ち込むことを許すわけにいきません。
福祉・子育てで竹山市政の実績は抜群
竹山さんの実績は抜群です。国民健康保険料を8年連続で引き下げました。この間、年間1人当たりで1万6千円以上の引き下げをやってきました。一方、大阪市は国保の会計は黒字なのに値上げをしています。大阪府も多くの市町村の国保料をどんどん引き上げようとしています。
保育料はどうか。2017年度予算で、3人目以降のお子さんの保育料などを所得制限なしで無償化しました。これは政令指定都市で初めてです。中学3年生までの医療費の助成、「市立総合医療センター」の第3次救急対応の拡充、小中学校へのエアコン設置、高齢者が1回100円で使える「おでかけ応援バス」を毎日利用できるよう拡充するなど、素晴らしい実績がたくさんあります。
竹山さんは今度の選挙で、保育料を2人目のお子さんから無償にしようと公約しています。医療費の助成制度、ワンコイン医療費は、中学3年生から高校卒業まで広げると掲げています。竹山市長こそが住民の願いに応える市政をめざしていることは明らかではないでしょうか。
竹山市政がこういう仕事ができたのは、政令指定都市がもつ豊かな財源を有効に活用しているからです。もし「都」構想で堺が壊されたら、暮らしの財源はなくなってしまいます。竹山さんの勝利で、豊かで、安心して住み、暮らしていける堺市をさらに発展させていこうではありませんか。
堺と大阪の民主主義がかかった選挙
最後に、今度の選挙は、堺、大阪の民主主義がかかった選挙だということです。
「堺を守れ」「堺はひとつ」の旗のもとに、党派を超えて、保守のみなさんも含めて結集した市民の共同を勝たせるのか、それとも維新の一党一派による堺、大阪の私物化を許してしまうのか。維新は「野合」といいますが、これほど大義、道理ある共同はありません。
逆に、維新こそが一党一派にしがみつく利権集団です。政務活動費をだましとった元維新市議の中に、百条委員会で不正が認定され議員辞職勧告決議もあがったのに居直っている人がいます。維新は、この議員辞職勧告決議に反対している。「議員の身分」や「既得権益」にしがみついているのは維新です。
この堺は、住民自治の自由・自治都市の歴史をもっています。自由・自治都市の伝統を、まさに堺の民主主義を守りぬくために、竹山市長の勝利で維新政治に審判を下そうではありませんか。
前回の堺市長選の勝利は決定的な役割を果たしました。あの勝利が、その後の大阪市での住民投票勝利の大きな力になりました。相手側も必死です。これを打ち破る力は、竹山市長を今度も勝たせようという、広い市民の共同の力です。共同の絆はより深まっています。竹山さん勝利のために総力をあげようではありませんか。