赤旗2017年7月10日付
全国各地で9日、「安倍はやめろ」の声がわきおこりました。安倍政権による国政の私物化に怒る市民有志が連絡を取りあって呼びかけたもの。賛同は全国に広がり、少なくとも北海道、東京、愛知、大阪、和歌山、愛媛、福岡で、デモや集会、スタンディングが行われました。
目立つ初参加 東京
東京都新宿区で行われた安倍政権の退陣を求める緊急デモには8000人(主催者発表)が参加。初めてデモに参加したと話す人が目立ちました。「国民なめるな」「国会開け」などと書かれたプラカードを掲げ、サウンドカーやドラム隊を先頭にアピール。
「未来のための公共」や「AEQUITAS」(エキタス)などがてい団をつくりました。早稲田大学でシンポジウムを開いていた「安全保障関連法に反対する学者の会」も合流。炎天下、新宿駅前ではデモ隊に向かって声援を送る人も多くいました。
横浜市から初めてデモに参加したという男性(28)は、「まったく説明責任を果たさない安倍政権はおかしいと思う。最近になって職場でも『今の政治は変だ』と話になる」。茨城県阿見町から参加した男性(25)は、「いま声を上げないと世の中がおかしくなると感じて来ました。一日も早く安倍政権には退場してほしい」と語りました。
デモには日本共産党から池内さおり衆院議員、吉良よし子、山添拓の両参院議員が参加しました。
「野党は共闘」コール
デモ終了後、新宿駅東口前の広場で「アベヤメロ緊急集会」が開かれました。
開始前から市民が集まり、広場を埋めました。軽快な音楽が流れるなか、広場の前を通ったデモ参加者とエールを交わしました。デモ参加者も集会に加わり人の輪は膨れ上がりました。
学者、市民、高校生らが「安倍政権が退陣するまで声をあげ続けよう」とスピーチ。ドラムの音と「アベヤメロ」のコールが新宿の街にとどろきました。
日本共産党の小池晃書記局長、民進党の初鹿明博衆院議員、有田芳生参院議員、社民党の福島瑞穂副党首、自由党の山本太郎共同代表がスピーチ。小池氏は、「みなさんの声、行動が安倍政権を追い詰めている。共謀罪を廃止し、安倍政権を必ず倒そう」と呼びかけました。
野党の代表が手をつなぐと、「野党は共闘」のコールがわきおこりました。
市民・青年500人行進 名古屋
名古屋市では9日、市民や青年約500人が栄の繁華街をデモ行進し、「安倍はやめろ」と声を上げました。
デモを沿道から見ていた碧南市の会社員の男性(46)は、「憲法を壊し、市民に対して『こんな人たち』と言うような安倍政権はあまりにもひどすぎる。辞めてもらいたい」と語りました。
事前集会では市民と野党がスピーチ。
大学4年生の男性(21)は「安倍政権には退陣してもらう他ない。自由と権利、民主主義を守るために主権者の僕たちが声を上げましょう」。障害者施設で働く男性(36)は「誰もが暮らしやすい社会を残すために安倍政権は退陣を」。全国ネットママの会@愛知の天野光子さん(41)は、「都議選で自民党は大敗した。安倍政権を終わらせるため、次は市民と立憲4野党で受け皿をつくっていこう」と呼びかけました。
日本共産党の本村伸子衆院議員は、沖縄の辺野古新基地建設、核兵器禁止条約への不参加、憲法9条改悪など「国民の願いに背き続ける安倍政権を絶対に許すわけにはいかない。安倍政権退陣へ市民と野党で力を合わせて頑張り抜く決意です」と訴えました。
民進党の近藤昭一衆院議員は「なんとしても市民と立憲4野党が力を合わせ安倍政権を押し返そう」と訴えました。同党の山尾志桜里衆院議員からメッセージが寄せられました。
自由党県総支部連合会の田中良典代表、社民党の平山良平県連副代表が参加しました。
雨つき300人「声聞け」 大阪
「安倍政権に退陣を求める緊急デモ大阪」有志が主催するデモが9日、大阪市で行われました。
有志を代表して湊隆介さんがあいさつし、「今日は東京など全国でも動きがあります。都議選での自民党惨敗という結果は、私たちの活動にも追い風になっていると思います。街の人たちに呼びかけていきましょう」と述べました。
時折激しい雨が降る中、約300人の参加者たちはドラム隊の演奏に合わせて、「国民みんなの声を聞け」「政治の私物化、絶対反対」と声を張り上げ、難波駅周辺をパレードしました。
京都の大学生(21)は、「安倍首相には早く辞めてほしい。福祉を学んでいるので、憲法25条の生存権や、基本的人権の大切さは分かります。憲法を変えようとする首相は嫌です」と話しました。
参加者はデモの後、難波駅前で行われたミナセン大阪主催の野党共同宣伝に合流しました。