「赤旗」6月21日付
東京都足立区の戸籍窓口業務の外部委託をめぐる問題で、日本共産党の小池晃参院議員と、ぬかが和子、さとう純子、はたの昭彦の各足立区議、足立区職労、自治労連の代表らが20日、厚生労働省から聞き取りをし、現状の改善を要請しました。
足立区は、今年1月から始めた戸籍業務の民間委託が「偽装請負」にあたると東京労働局の是正指導を受け、今月19日に委託の一部撤回を表明。一方で、国保や介護保険などの業務に委託を拡大する姿勢を示しています。
小池氏らは、全国に先駆けて始めた足立区の外部委託が「偽装請負」という違法状態のまま全国の自治体に拡大することへの危惧を表明。同様の事態が発生した自治体がないか全国的な実態把握を求めました。
応対した同省職業安定局の担当者は「総務、法務や文科の各省とも連携して、実態を確認する必要を認識している」と回答しました。
参加者は、東京労働局の是正指導により足立区が調査した業務委託状況が、きちんとしたチェックもなしに「問題なし」とされていることは問題だと指摘。厚労省側は、同日中に東京労働局に指導を徹底するよう伝えました。
小池氏は、足立区の外部委託がサービス低下とコスト増をもたらしている実態に触れ、「民間企業にもうけの場を提供するだけの、ゆゆしき事態となっている。足立区への是正指導を強めるとともに、各省庁とも連携して特別な措置を取ってほしい」と厚労省に求めました。