赤旗2017年6月13日付
日本共産党の小池晃書記局長は12日、国会内で記者会見し、国会最終盤の「共謀罪」法案をめぐる状況について、参院で新たな論点が噴出しているにもかかわらず、与党が採決強行の動きを否定していないことは重大だとして、「強行阻止のため、4野党で結束してあらゆる手段を尽くす」と表明しました。
政府が「対象は組織的犯罪集団に限る」と喧伝(けんでん)する同法案をめぐっては、参院での審議入り後、金田勝年法相が、環境保護や人権保護の看板を「隠れみの」にした団体が組織犯罪を企てれば対象になりうると新たに答弁。組織的犯罪集団の「周辺者」が計画した場合でも対象になるとも述べています。
小池氏は「『隠れみの』か否かを判断するには、一般の環境保護・人権保護団体も含めて調査しないと分からない。『周辺者』も限りなく一般市民ということになっていく」と指摘。13日の参院法務委員会での参考人質疑後に採決との観測が出ているなか、「採決しないとの確約の下、落ち着いて審議を続けることが必要だ」と強調するとともに、「加計・森友疑惑の真相解明が最優先課題であり、それがないまま『共謀罪』法案を強行するのなら、大臣問責決議案や内閣不信任決議案も視野に4野党で結束して臨む」と述べました。
「加計」文科省追加調査 結果公表を
小池氏はまた、学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐり、「総理のご意向」などと記された文書を文部科学省が「追加調査」するとしている問題について、「『怪文書だ』と言っていた文書があるのかないのかはすぐに言えるはずだ」と、直ちに調査結果を公表するよう求めました。
小池氏は、自民党の下村博文幹事長代行が11日のNHK「日曜討論」で、「実際は相当オープンで、どんなものが出ているのか分かっている話だから、その文書だけでなくて、他のことも含めて改めて文科省のなかで追加調査する」などと述べていることを指摘。「要は、『怪文書だ』と言っていた文書が『ある』ということを認めている。にもかかわらず、なぜ『ある』と言わないのか。文書は『ある』のだけれど、内容は『事実ではない』と取り繕おうと時間かせぎをしているとしか思えない」と批判しました。