赤旗2017年6月4日付
日本共産党の小池晃参院議員は1日、参院厚生労働委員会で受動喫煙防止対策について質問。「一刻を争う課題であり、あらゆる妨害を乗り越えて実現する」よう政府に迫りました。
小池氏は「対策の基準は、望まない受動喫煙を禁止すること」だとして、受動喫煙によって毎年推計1万5千人が死亡しているとの研究報告も示し、その実現を強く求めました。
自民党が100平方メートル以下の飲食店に喫煙・分煙の表示義務を課し、喫煙を認める案を検討していることに対し、自民案に妥協せず原則禁煙の実施を絶対に先送りしないよう求めました。塩崎恭久厚労相は「原則屋内禁煙は譲れない前提」だと答えました。
小池氏が受動喫煙による医療費の損失についてただしたのに対し、福島靖正健康局長は「試算によると肺がんなど3疾患で3233億円」と答弁。「店内を禁煙にすると客足が減る」との意見にかかわって、国内での飲食店調査について質問しました。福島健康局長は「96%が売り上げ増または不変」など愛知や大阪での調査を示しました。
自民党のたばこ議員連盟に属する大西英男議員の「がん患者は働かなければいい」という暴言について、小池氏は「受動喫煙被害に対する著しい認識の欠如」だと批判。「厚労省案は最低基準。さらに厳格な法律の実現に取り組みたい」と表明しました。