赤旗2017年4月28日付
日本共産党のインターネット番組「とことん共産党」は26日、小松泰信岡山大学大学院教授、紙智子参院議員をゲストに迎え、「なぜいま『隠れ共産党』? 農業と日本の未来」をテーマに放送しました。司会は小池晃書記局長・参院議員。
小松氏は農業協同組合新聞(電子版、昨年12月28日付)のコラムで、「純粋に農業政策を協議するに値する政党は日本共産党だけだ」「数年前の国政選挙から同党に投票している」と公表したコラムを執筆し反響を呼んでいました。
悪法に怒り爆発
小松氏は農業者やJA関係者の間にも「隠れ共産党」が広がっていると紹介。一昨年の安保法制=戦争法の強行をはじめ、度重なる悪法に怒りが爆発し、公表のきっかけとなったと話しました。紙氏も小松氏の宣言に励まされ、各地で「隠れ共産党」と名乗り出る人が続出していると紹介しました。
小松氏は、コラムを書くにあたり読みこんだ綱領を示し、農業を基幹的な産業部門として位置づけた部分にふれ、「さすがだな。もっと早く好きになっていればよかった。これを前面に押し出せば、保守層や農家の人たちの反応はもっと変わってくると思う」とエールを送りました。
話題は6日に衆院で強行採決された農業競争力強化支援法案に及びました。紙氏は法案について、政府が海外に日本の農業を差し出し、「規模を拡大して小さいところは淘汰(とうた)していくという中身だ」と批判しました。
小松氏は、田んぼや里山、伝統文化など農村社会の「基層領域」に基づく農家組合などの資源を使用した農業経営が大切だと主張。グローバル企業は、「基層領域とは何の関わりも持たず、おいしいところばかり持っていく」と指摘し、ビジネスの視点のみで農業を捉える政府の態度を批判。「農業の規制は岩盤であるべきだ」と強調しました。
「生命の連鎖性」
小松氏は、農学をテーマに教壇に立ってきた経験から、農業の持つ意味について「生命の連鎖性」という言葉に言及。人間だけでなく、人間が食べる米や、微生物も絡んで牛や豚も生きているとして「それぞれが連鎖している。農業はそれくらい深い」と力説しました。小池氏は農業を基幹に据える綱領の持つ意味も深まったとして、共感を示しました。
番組の終盤で小松氏は、「『赤旗』取ってないんですよ」と明かし、「『隠れ共産党』とはそういうものです。もう隠れてないから『赤旗』取ります」と宣言。視聴者から「面白くて、感動的で心温まる番組だった」などの感想が寄せられました。