「赤旗」7月23日付
日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の田中熙巳(てるみ)事務局長らは国会内で22日、被爆者切り捨ての原爆症認定制度を抜本的に改定するよう求めて日本共産党の国会議員団と懇談しました。
原爆症認定集団訴訟で連敗した国は2008年に新基準を導入した後も、申請の却下を繰り返しました。
原爆症認定集団訴訟全国弁護団連絡会の宮原哲朗事務局長は、厚労省が昨年12月に改定したさらに新しい基準のもとでも原爆症として認められなかった原告が、熊本地裁で国の却下処分を取り消す判決を勝ちとるなどノーモア・ヒバクシャ訴訟の経緯を語りました。
田中氏は、日本被団協の提言の骨子を示して、厚労省が、司法の判断を無視し続ける現行の認定制度を廃止して、被爆者手帳を所持する全員に、障害の程度に応じた手当を支給するべきだと強調しました。
参加者から「被爆者は、原爆の放射能の影響を受けているから手帳をもらっていると思っています。国は、被爆者を苦しめる病気が、原爆の被害によるものだと認めるべきです」などの声があがりました。
日本共産党の小池晃副委員長(参院議員)はじめ、穀田恵二、塩川鉄也、高橋ちづ子の各衆院議員、井上哲士、仁比聡平、田村智子の各参院議員が参加しました。
小池氏は、「被爆者の苦しみをとりのぞくためには、被団協の提案を実現することです。広島、長崎の被爆の問題であると同時に、福島の問題にもつながる大事な課題です。各党にもいろいろなチャンネルで働きかけていきたい」と語りました。