赤旗2017年4月4日付
日本共産党の小池晃書記局長は3日、国会内で記者会見し、自民、公明両党が「共謀罪」法案を6日に審議入りさせることで合意したことについて、「断じて許されない。4野党で結束し、世論と運動の力で何としても廃案にする」と表明しました。
小池氏は、同法案について「犯罪行為がなくても共謀・計画の段階で処罰するという、刑法の大原則を覆すものであり、憲法19条の思想・良心の自由を脅かす違憲立法だ」と指摘。「もの言えぬ暗黒社会、盗聴・密告社会をつくることは断じて許されないという立場で論戦に臨む」と述べました。
小池氏はまた、自民党が、「地元で説明される際のご参考」などとして、党所属国会議員宛てに送付した資料に触れ「破綻した言い訳が相変わらず同じように書かれているだけで、政府や自民党が説明不能になっている」と強調。これまで「成案を得てから」と具体的な答弁を避けてきた金田勝年法相に対しても、「徹底追及していく」と表明しました。
さらに小池氏は、前国会から継続審議となっている民法改正案と、「共謀罪」法案より先に提出された、性犯罪に関する刑法改正案に触れ「民法改正案は120年ぶりの大改正であり、しっかり時間を取って議論し、次に刑法改正案を審議するのが筋だ」と指摘。「共謀罪」法案を優先するのは「国会のルールにも反する」と批判しました。
衆院審議入り 自公両党合意
自民党の竹下亘、公明党の大口善徳両国対委員長は3日、国会内で会談し、国民の内心を処罰する「共謀罪」法案を6日の衆院本会議で審議入りさせることで合意しました。前国会から継続審議となっている民法改定案を成立させた上で、「共謀罪」法案の審議に入るとしました。
3月27日の2017年度予算の成立後、自民党は「共謀罪」法案の早期審議入りを公明党に働きかけてきましたが、公明党は安倍晋三首相と山口那津男代表との会談(3月30日)でも、性犯罪の厳罰化の課題を優先すべきなどとして、6日の審議入りには反対してきました。しかし、あっさり自民党に譲歩し「共謀罪」法案の早期成立に協力する態度に転じました。もともと自公両党は「共謀罪」法案の今国会成立で合意しています。