赤旗2017年3月4日付
日本共産党の小池晃書記局長は3日、参院議長公邸で開かれた衆参両院正副議長主催の「天皇の退位等についての立法府の対応」についての全政党・会派参加の全体会議(2日目)で、改めて党の基本的立場を表明するとともに、前日の議論を踏まえ、退位についての立法のあり方や議論の進め方について意見を表明しました。
小池氏は「1人の方がどんなに高齢になっても仕事を続けなければならないという今のあり方は、憲法の根本原則である『個人の尊厳』に照らして見直す必要がある」として、高齢が現天皇だけの特別の事情ではない以上、「皇室典範改正で対応するのが筋だ」と重ねて表明しました。
その上で、自民党の高村正彦副総裁が前日の会議で「『一代限り』というのは語弊がある。将来の天皇の退位を否定しているものではない」という趣旨の発言をしたことに「注目をした」と表明。「立法のあり方についてはさまざまな意見がある。しかし、現行憲法の『象徴』たる天皇の退位を初めて立法化することは、それが憲法の規定に適合するものとなれば、今後のあり方においても先例になると考える」と強調しました。
議論の進め方について小池氏は「広く国民的な議論を踏まえ、憲法の規定に適合するものとすべきだ」と主張。天皇は「主権の存する日本国民の総意に基く」という憲法第1条に照らせば、国権の最高機関である国会で、各党・各会派の代表が参加する今回のような会議で引き続き合意形成を目指すべきだと述べました。
また小池氏は、皇室をめぐる問題ではほかにも課題はあるが、まずは「退位」の問題についての合意形成を図るべきだと述べました。
会議では、次回の全体会議を8日に開くことが確認されました。
会議には日本共産党から穀田恵二国対委員長、塩川鉄也衆院議員、仁比聡平参院議員が同席しました。