赤旗2017年1月13日付
日本共産党の小池晃書記局長は12日、都内で開かれた在日本大韓民国民団(民団)中央本部の新年会に各党代表らとともに来賓出席し、祝辞を述べ、呉公太(オ・ゴンテ)民団中央本部団長、徐清源(ソ・チョンウォン)韓日議連会長、李俊揆(イ・ジュンギュ)駐日韓国大使ら内外の参加者と懇談しました。
主催者あいさつで呉団長は、年末以来の両国関係とその在日韓国人への影響に懸念を表明し、あらためて韓日友好に力を入れると述べました。またヘイトスピーチ根絶に向けた取り組みも強調しました。
小池氏は、日本軍「慰安婦」問題での一昨年末の両国合意は、「あくまで問題解決の出発点」であり、日本政府は、過去、「慰安婦」被害者の方々の人権を著しく侵害したことへの謝罪を誠実に行い、韓国政府と協力して、冷静に問題の解決へ努力すべきだと述べました。
新年会には日本共産党から穀田恵二、笠井亮の両衆院議員も出席し、紹介されました。
在日本大韓民国民団新年会での小池書記局長あいさつ
日本共産党の小池晃書記局長が在日本大韓民国民団(民団)の新年会で行ったあいさつ(大要)は以下の通りです。
新年明けましておめでとうございます。日本共産党の小池晃です。
昨年は民団の創立70周年でさまざまな場にお招きいただきました。今年も皆さんと私どもの交流がさらに進むよう希望するとともに、民団の運動のご発展と皆さんのご健康を祈念します。
今年は日本の憲法が施行されてから70年周年です。この憲法は、日本国民とアジア諸国民に多大な犠牲と被害をもたらした侵略戦争と植民地支配への反省に立って、戦前の政治体制と決別して再出発を誓う国民の宣言といってよいものだったと思います。施行70年の節目の年に、この憲法をいかした政治と社会を実現し、世界とアジア諸国民との真の意味での和解と友好を築けるよう、全力でがんばる決意です。
日本軍「慰安婦」の問題について、一昨年末に両国政府の間でかわされた合意は、あくまで問題解決の出発点であり、すべての被害者の人間としての名誉と尊厳を回復してこそ、真の解決になると考えます。
そのために日本政府は、過去、「慰安婦」被害者の方々の人権を著しく侵害したことへの謝罪を誠実に行うことが必要です。韓国政府と協力しながら、冷静に、誠実に問題の解決へと努力しなくてはなりません。
アメリカやヨーロッパでは、政治指導者による移民や特定宗教への排外的な発言、その下でのヘイト犯罪が問題になっています。日本も人ごとではありません。社会や民族の分断・対立をあおるのではなく、連帯と共同を広げることこそ、21世紀にわれわれが進むべき道だと考えています。日本からヘイトスピーチを根絶するために、引き続き頑張る決意です。
あわせて、永住外国人の地方参政権の問題についても、超党派で力を合わせ、実現に向けた努力を続けていきます。
日韓両国・両国民の真の和解と友好のため、また北東アジア全体の平和と安定のため、引き続き日本共産党として努力していきたいと思います。
カムサハムニダ(ありがとうございます)。